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不思議の国、ニッポン

不思議の国、ニッポン 和田秀樹さんの「新・受験技法」は面白いし、佐藤ママさんの講演会も人が多く集まる。そういう本を読んだり、講演会に出向く人は東大・京大・国立大医学部をめざす生徒の保護者が多い。 日本は成文法のお国柄 「どんなことにも正しいやり方があるはずだ」 と盲目的に信じる人が多い。 しかし、受験指南書を読み、講演会に出かけると合格の確率が上がるのだろうか? 私の経験から判断すると 「勉強法の研究と合格の確率は相関関係がほとんどない」 合格するためには英語の語彙を増やし、数学の解法の定石を知る必要がある。勉強法を研究しても語彙も増えなければ定石を学ぶことも出来ないのだから、冷静に考えれば分かることだ。 私は4名の京大医学部合格者の指導をしたことがある。他にも、阪大医学部、名大医学部、慶応医学部などに合格した生徒を指導させてもらったこともある。例外なく、そういう優秀な生徒は成文法的なアプローチは採らない。判例法的なアプローチを採る。 学校のカリキュラムも無視して、定型的な方法など信じていない。とにかく問題に集中して合格してふり返ったら自分なりの勉強法が確立されていたという順番だ。 集

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不思議の国、ジャパン(19) (パウロ・ボケ)

不思議の国、ジャパン(19) (パウロ・ボケ) アメリカ人宣教師は日本で伝道を始めると1年くらいで会話ができるようになる。宣教師は語学が好きで得意な人ばかりを選抜していません。自分で伝道に出たいという人は、基本的に受け入れられます。 伝道の経験のある私は「1年で外国語がマスターできた」という経験をしています。その経験ー使った教材とか勉強方法ーを教えることが出来ます。ところが、ALTとして発言しても“日本は事情が違う”の一言でお終い。 なんで、こんなに閉鎖的なのか不思議です。聞く耳を持ってもらえない。コームインの方たちは、自分の仕事が増えるのを極端に嫌います。だから、明日は今日の延長が一番いい。その結果、50年でも100年でも今の指導方法が続く。 塾や予備校といったミンカン業者も酷いと思います。出来もしない「100%合格保証」などと主張する塾のキャッチコピーを見たことがあります。 さらに不思議なのは、教育熱心と思われる保護者の方たちの反応です。特に優秀でもない宣教師の卵たちが1年で外国語をマスターしているのに、その方法に興味を持ってもらえない。 それどころか、英語圏に住んだことがない、英

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不思議の国、ジャパン(18) (パウロ・ボケ)

不思議の国、ジャパン(18) (パウロ・ボケ) アメリカのユタ州にプロボという町があります。そこにBYU(ブリンガム・ヤング大学)という大学がありMTC(宣教師訓練センター)が設置されています。ここで若い宣教師が世界中の言葉を学び2年間の宣教師生活を送ります。 私は日本に派遣されることになり、山形県の天童市で宣教師をやっていました。その経験が後に 「日本で働きたい」 という思いを育んできました。 ATLの経験は素晴らしいものですが、私の生まれ育ったローガンのローガン中学校とは余りに違うので最初は戸惑いました。今も驚きの連続と言っていいですが、いわゆるカルチャーショックですね。 MTCの日本語の先生は、日本で宣教師をしていた元宣教師の方でした。それは、日本語だけではなくて他の国の言葉のクラスでも現地での滞在経験がある人ばかりでした。 ところが、日本に来て驚いたのは英語の先生なのに英語圏での滞在経験がある人はほとんどいません。大学で英語を学んだら、そのまま教師になっている人ばかりでした。 これは、ありえない。 私たち宣教師は2年間の日本での伝道の間に、日本語がペラペラになります。日本人が学

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不思議の国、ジャパン(17) (パウロ・ボケ)

不思議の国、ジャパン(17) (パウロ・ボケ) 私は山形県の天童市で宣教師をしている時に日本語を身に付けました。東北出身のオフコースがとても好きで、今もよく聞いています。小田さんのハイトーンは唯一無二ですね。 ユーミンも好きです。ユーミンがデビューの頃にレコード関係者から言われたことが記事にありました。 業界関係者からの「売れない予言」も何度となく聞かされたという。 「『 君は絶対売れない 。哀愁の哀の字がないから』とか。演歌的な湿り気のことを指していたんじゃないかな。今思えばむしろ哀の塊みたいな音楽だったと思うけど、まだ子どもだったし、売れる、売れないということもピンときていなかったから、ぽかんと聞いていた」 私はこの記事を読んだ時に、小さい頃好きだった(今も好きですが)ビートルズの逸話を思い出しました。以下のような話です。 デッカ・レコードでオーディションを受けた ザ・ビートルズを「不採用にした男」 の悪名を墓場まで背負っていったのは、同社プロデューサーのディック・ロウだ。実際のところ、ビートルズの代わりにブライアン・プール&ザ・トレメローズを契約しようと決めたのは、彼の部下だった

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不思議の国、ジャパン(16) (パウロ・ボケ)

不思議の国、ジャパン(16) (パウロ・ボケ) 大阪府高槻市で全ての中学校の美術室にエアコン設置を要望している教諭が、要望活動を理由に懲戒処分を受けたことがわかりました。「高槻市立第二中学校」で美術を教えている好田得二教諭(60)は、市立の全中学校の美術室にエアコン設置を求める活動を続けていましたが、校長らに妨害されたことで今年4月に適応障害を発症したとして、市などに損害賠償を求める訴えを起こしています。 大阪府によりますと、好田教諭が今年7月までの1年間、勤務先の中学校の印刷機や用紙を無断で使い、エアコン設置の署名を呼びかけるチラシなどを印刷して生徒に配布。 私は日本に来て1年も経たないうちに 「日本では基本的人権の表現の自由は名目だけである」 という現実に気が付きました。 学校だけの話ではありません。日本には、どの分野であれ“有力者”とか“ドン”と呼ばれる人がいますね。そして、その方の意向に反する発言をすると「処分」という名の降格やら左遷をさせられてしまう。その不利益が怖いので、発言の自由は名目だけなのです。 この好田得二先生は60歳にもなって、日本の現実をご存じなかったのだろうか

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不思議の国、ジャパン(15) (パウロ・ボケ)

不思議の国、ジャパン(15) (パウロ・ボケ) 日本の皆さんは、 「現在の民主主義につながる市民革命がなぜヨーロッパで起こったのか?」 とか、 「なぜ、産業革命を支える科学技術がヨーロッパで起こったのか?」 と考えてことはありませんか? 私は韓国や中国を旅行したことがありますが、とても情緒的な人たちだと思う。すぐに喚く。日本は少し違います。アジアの中にあるのに、どこか論理的な考え方をする。だから、戦国時代の織田信長はスペインやポルトガルのようなヨーロッパの文明にすぐ馴染んだ。 明治維新の時もそうです。坂本龍馬や勝海舟の動きを見ていると、欧米との交渉の仕方をすぐに身につける。何かしら、自分の中にある文化と共通点がないととても出来ないことです。 ノーベル賞を受賞する日本人がアジアの中で多いのは、実証的な科学的精神を日本文化が育んできた証拠です。しかし、やはり長い歴史の中で中国や韓国と文化を共有してきたためにアジアっぽい感情論に流される人たちも多い。中途半端なんですね。 ALTとして日本に来て、日本人の親切心や民度の高さに驚かされることが多いです。しかし、その一方でアジア的な謎の部分も多い。

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不思議の国、ジャパン(14) (パウロ・ボケ)

不思議の国、ジャパン(14) (パウロ・ボケ) アメリカにも日本の「公正取引委員会」にあたる組織があります。アメリカには予備校や塾に相当するものがほとんど無いし、私は法律の専門家ではありません。しかし、ALTとして日本に来て予備校や塾の存在を知り「キャッチコピー」を見て驚きました。 なぜなら、キョーダイを落ちた講師が「キョーダイ受験クラス」を指導していると知ったからです。英語圏で生活したこともなく、英検1級に合格しているでもなく、キョーダイを落ちてドーシシャに言った先生が「絶対キョーダイに合格させます」と発言したら、アメリカ人の感覚では詐欺です。 訴訟が怖いので、そんなこと絶対にしません。 大リーグでプレイしたことがない選手が「大リーグで活躍するためにはね」と解説を始めたら、アメリカでは「嘘つけ!」と訴えられる可能性があります。 ところが、日本では大きな予備校の発表するキョーダイ合格者数の合計がキョーダイの定員を上回っていると聞きました。ここまでいくと、アメリカなら明確に詐欺なので、訴えられるでしょう。 アメリカは日本と違って訴訟社会なので、誰もそのようなリスクの高い誇大広告はしません

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