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 翌日も、そのまた翌日も。あづは毎日のように病室に来た。潤は俺に邪険にされて気が滅入ったの

か一週間くらいで来なくなったのにだ。本当になんなんだこいつは。

 邪険にしとけばそのうち来なくなると思った。それなのにあづは、来ないどころか、邪険にすれば

するほど早い時間から病室に来るようになった。

 知り合って二週間が経った頃には、平日にも土日にも朝からも来るようになった。学校があるハズなのにだ。

 平日は毎回朝からきてたわけではなかったが、一週間にある五日間の平日のうち三日は朝からきていた。

 親に叱られたらどうするんだと思ったが、それで来なくなるなら来なくなればいいと思い、俺は平日は来るなとは言わなかった。

 でも、それから一か月以上過ぎてもあづが来なくなることはなかった。

 俺はあづに会うのが嫌だった。あづは俺がどんなに突っぱねても来る。そのしつこさが俺は気にくわない。それに、異常だ。――子供が学校をさぼってるのを親が気にしないなんて。

 さぼってるのを知らないわけではないだろう。あづが言わなくても、先生とかから連絡が来るはずだ。――まさか、親が休ませてるのか?そうだとしたら休ませる訳はなんだ。虐待。いや、金を稼がせるためか? そうだとは思えなかった。

 あづは底抜けに明るく、俺と正反対の奴だ。

 虐待を受けたり、親にこき使われたりしているようにはとても見えない。それならなんで平日も朝から来れるんだ。

 神様が言っていた。――これ以上関わったらろくなことが起きないと。いや、第六感が告げていた。仲良くなるなと。

 それでも俺はあづを拒否れなかった。さっさと捨てればいいのに。姉のことをいったら、どうせこいつも俺を捨てるのに。どうせこいつも、親戚や同級生と同じように俺を人殺しというに決まっている。そう思うのに、俺はあづの優しさを拒否れなかった。帰れって言うくせに、先生に言って病室から追い出したりする気になれなかった。