都市圏のファンタジア
一般的なファンタジーの最大の目的。 それは、魔王を倒す事である。 数多のモンスターの亡骸を踏み越えたその先に魔王との激戦が待っている。 しかし、人々は魔王を倒す前に異世界との邂逅を果たしてしまった。 [次元衝突] この一件はその言葉で世界の歴史に刻まれることになった。 そこから日本は...いや世界はファンタジー世界と混ざってしまった。陸海空のあらゆるところからUMA(未確認生命体)と呼ばれていたモンスターがどこからか出現したのだ。 現実と非現実が混在する中、人類は闘うことを決めた。しかしモンスター達の圧倒的な力を前に軍事力というのは小石程度にしか及ばず多くの犠牲が払われた。 一方のモンスター達は現代世界への適応が早かった。変な薬などを売りつけて成金になったゴブリン。土木工事に勤しむオーク。金を稼ぐ為に自らの体を売るエルフ達。 ...要するに適応していくうちに人間と同じように腐っていったのだ… そこから約何年後だろうか人類とモンスターは共存し合い互いに文明を再建した。 それは建前上の事だが。