Gaist Ego Alice

Chapter 3 - Wonderland

陽北アルシェン2020/07/12 22:39
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あるところにひとつ、"何か"があったそれはとても美しく繊細だ。というものも居れば、酷く汚い。そう罵るものもいた。

だが彼は知らない。何も。覚えてすら居ない。彼はさまよいながらどこかへと去っていった。


僕はウサギ。白うさぎ。私は長生き。今まで様々な人間見た。 何か楽しそうな人間。悲しそうな人間。恐ろしい顔をした人間。 なのにその男だけは見たことの無い顔をしていた。 この人間は面白い。そう思った。だからついて行く。バレないように。ピョンピョンコソコソ。


私は語り手、かつて廃墟の前の城の王だった。 今はただの語り手、そう語り手なのだ。