Gaist Ego Alice

Chapter 4 - Those who change the world

陽北アルシェン2020/07/12 22:38
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僕は貧しい村の少年。ただただひたすらに、 畑を耕している。種を植えている。水を与えている。

そこに奇妙な商人の女が来た。 その女は人が欲しいと言ったそうだ。

村長は「それであればこの男をどうぞ、何にでも使える器用な男だ」と言った。

その女は「ではその者をもらおう」と言って麻袋を村長に投げ渡し、僕は連れていかれた。


私はトレジャーハンターだ。 今噂になっている黒い国という場所に行く。 必ず誰も見たことの無い宝があるだろう。楽しみだ。 近くに村があった。私一人では突破出来ないトラップもあるだろう。せめて1人ぐらいは仲間を見つけたい。 裏切らない者が。 どんなトラップより宝に魅入られた人間こそが本当に怖いのだ。 その村はいかにも貧しく村人は痩せこけていた。

村長らしき人物の家に案内してもらい 「奴隷のようななんでも出来る者をくれ。金はいくらでもある。」

「でしたらあちらの男をどうぞ、何にでも使える器用な男だ。」 ん?なぜそんなにすんなりと出せる?

大事な村人では無いのか?と不安になったが無害そうな者だったので良しとした。

「ではその者をもらおう。」 私は金の入った麻袋を投げ渡した。

うわっこの村長の顔キモッニヤニヤしてやがる... 私はこの奇妙な村から足早にこの村を去った。


私はノールトン村の村長だ。 この村は貧しい。今にも潰えてしまう。 金が欲しい!金!金!金さえあれば! 畑では常にあの男が農作業をしてる。 育たない土地だと言うのにも関わらずだ。 全く気持ち悪い。さっさと出ていってくれないものか。 さてそんなことはいい!それより旅のお方だ!

「村の村長のフェルビンと申します。して何用でしょうか。」

「奴隷のようななんでも出来る者をくれ。金はいくらでもある。」

!!これは良い話だ。あの男もいなくなって金も貰える!

「でしたらあちらの男をどうぞ、何にでも使える器用な男だ。」

「ではその者をもらおう。」 と私に麻袋を投げてきた。それなりの重さだったが私には異常に重く感じた。

しまった!顔がニヤついてしまった。

旅のお方が帰られる。見送らなければ。

「またお立ち寄りください旅のお方。」