アルカナ物語

Chapter 1 - まずは、この星...を知りましょうか。

露草 桔梗2020/07/05 06:22
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 ――むかーしむかしそれもまだ地球のおよそ半分くらいしか開拓されていなかった頃。現代のように発展するのとはまた違う、そう言い換えるなら"違う世界線"とでも言いましょうか。そんなお話をしましょう。...えっ?お前はだれだ...ですって?まぁその内に名前くらいはでてくるかもしれませんね。ですが、焦ることはないのです。時間はたっぷりとあるのですから――


 ...そうこの世界は開拓されきっていない、大陸1つしか正確には分かりません。というのにも理由があったようなのです。4つの国..."ワンド"、"ペンタクル"、"ソード"、"カップ"の国のどこの国だったでしょうか...学者はこう言いました。


 「我々が住んでいるこの星は平らであり、端に行くと落ちてしまう。」


 最初はみな笑い飛ばしました。そんなわけはない、落ちたらどこに行くのだ?口々に質問をし、その人は仮説を言っただけなのに責めたてられてしまいました。


 ですが、後日事態は一変します。各国の王はそれぞれ探検隊を派遣しました。もちろん目的は他の国より早く端にたどりついてやる、この事だけを考えていました。


 数日後、帰ってくるはずの探検隊は帰ってきませんでした。来る日も来る日も待っても帰ってきません。そこで魔法を使い、位置を探り風景を写しました。するとそこには...人の骨をおいしそうにしゃぶっている...おぞましい者がそこには写りました。そして、見られていることが分かったその者はこう言いました。


 「おお!ようやくここまで来たのか...でも残念。"裏"に来るのはまだ早いなぁ!ただの飯にすぎねぇな!ハハハハハ!その狭い狭い大陸一つで仲良くやってな!」


 この事があってからこの星は円盤型であり、裏に行ってしまうと殺されてしまうことが裏づけられてしまったのです。しかもそれからというもの、年に一度"ウラノモノ"と名付けた者達は大群で人間を襲って来るようになってしまったのです。


 ――前置きが長くなってしまいましたね。これは4つの国がいずれ裏の世界に行く事を夢見て奮闘する時...表の世界に現れた20人の"人を超えた力の持ち主"のお話。