故郷
いつ来ても変わらない街並み いつ来ても変わらない道 ゆっくりと思い出を噛み締めながら歩く 見慣れた小さな公園 たった一つだけあるブランコ 座ってみればギィギィと冷たい音がする その音を聞いて自分が大人になったと実感する 「大人になんてならなければ良かった」 なんてことを ふと 思った 故郷 懐かしくてたまに帰りたくなる 帰れば暖かい気持ちになる だけど 哀しく切なくもなる 故郷 あの人の心みたい あの人の心に帰ったら懐かしく暖かい気持ちになる だからあの人の心に帰りたくなる あの公園にあるのと同じブランコ 座らなければ 冷たい音を鳴らさずに済むのに とても居心地がいいから つい座ってしまう 座ってしまうから 冷たい哀しい音を鳴らして切なくなる… 「大人にならなければ良かった」 そうすれば故郷に帰りたい気持ちになんてならない 「愛」 なんて知らない子供のままで良かったのに…