Chapter 25 - 第二集 本家の現当主
紫苑「おかえり。」
紫苑が清秋の部屋で待っていると、清秋が使用人とともに部屋に入って来た。
「こちらにお茶を置いておきます。紫苑様、お食事はどうなさいますか?」
紫苑「お願いしたいわ。」
「承知致しました。では、ご当主のお食事とご一緒にお出し致します。」
紫苑「ありがとう。え、まだ食べてなかったの?いつももう食べてる時間だよね?」
清秋「今日はちょっと忙しくてな。」
紫苑「ごめーん!忙しいのに来ちゃって。」
清秋「いや、さっき落ち着いたからそれはいい。まぁでもお前ちょっと連絡すんのが遅いぞ。」
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清秋「それで、話したい事って?」
使用人が入れてくれたお茶を飲み、一息ついたところで清秋が本題を切り出した。
紫苑「私、今日伏見稲荷大社に行ったのよ。そこで新しい式神を手に入れたの。」
清秋「へぇ。じゃあ新しい式神は、白狐だな。」
紫苑「うん。そうなんだけど、ちょっと他の白狐とは違うのよ。」
清秋「他と違う?どうゆう事だ?」
紫苑「それは、今から見せればわかるわ。」
そう言うと、紫苑は呪文を唱えた。
紫苑「式神招来。」