不思議の国、ジャパン(13) (パウロ・ボケ)


キョウダイセブン2022/09/28 00:51
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不思議の国、ジャパン(13) (パウロ・ボケ)



 日本の若者の感覚は私に近い。つまり、日本が好きなのだけれど教師や上司といったリーダーが無能なため絶望してしまう。これは、私だけの感想ではなく多くの人が事実と認定している。



 多くの大企業では、優秀な若者の思いを受け入れる余裕や度量がないため、「もうやってられない」と、転職しつつある。

  A君は、X社において、極めて優秀で3年間米国の大学に留学した。帰国後、満を持して様々な提案をしたところ、「君だけ特別扱いできない」といって、取り合ってもらえず、やむを得ず外資系のコンサルタント会社に転職してしまった。

  B君はY社3年目にして社長賞をもらうほどの有能なエンジニアであった。 あるとき海外での事業展開を提案し、自分がそこに行って活躍したいと願い出ると、「君だけ特別扱いできない」と言われ、もう我慢の限界に来たと会社を辞し、今は海外で活躍している。

  C君はZ社3年目、いろいろな技術に携わった後、自分の所属する組織の改革について提案したところ、「入社3年目でそのような提案はまだ早い」と言われ、これでは何を提案してもダメと悟り、ベンチャーに転職した。



 企業で起こっていることは、中学校や高校や大学ですでに起こっている。ニッポンでは叩かれるか無視される有能な若者が海外に流出しているのだ。



  そのベンチャーの社長(米国有力工科大学出身で日本語堪能な米国人)から、入社時に5時間にわたり個人面談された。「人材こそが企業のいのち」と熟知しているのだ。 今日本は、穏やかで普通になりたい一般の若者と、大過なく過ごしたい大企業の双方にとって、「思い」を主張することは「やっかいなこと、面倒なこと」として避けられ、その風潮が蔓延、指示待ち人間を増やす結果にもなっている。 株主総会をシャンシャンと終わらせる企業に将来はない。 「何を言っても動かない会社」が若者には見透かされ、伝統に安住している大企業が、今危ない! ****************** 浅川 基男



 独創的なアイディアを持つ優秀な生徒たちに「授業進度はコレ。先に進むな」「使用する問題集はコレ。勝手に別のを使うな」「着る服はコレ、履く靴はコレ、髪型はコレ」なんていうニッポンの学校は異常だ。



 言うまでもなく、私の育ったローガン中学校はクラスが無い個人主義。勝手に勉強を進めるのが当たり前。能力が違うから当然。だから、使う問題集も違って当然。もちろん、制服なんか無いし、化粧もカールも自由。



 さて、アメリカか日本かどちらの学校を優秀な生徒は選びますか?同じことが会社でも起こっているわけです。これでは、優秀な若者の“頭脳の流出”が続くのは当たり前でしょう?日本が衰退しているのに、教師も教育委員会も何もしない。



 学校の先生方が一生懸命に働いているのは分かります。でも、それは日本の政治家と同じで主観にしか過ぎません。生徒を強制的に部活に入れ、強制的にクラスに押し込めることに懸命に働いていたら、それは虐待です。



 一人一人は賢い日本人が、どうして集団になると間違った方向に行くのか不思議の国ですね。

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