不思議の国、ジャパン(3) (パウロ・ボケ)


キョウダイセブン2022/09/17 00:04
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不思議の国、ジャパン(3) (パウロ・ボケ)



 私が初めて日本を知ったのは大学生の頃に2年間、山形県の天童市で宣教師をした時でした。当時はよく分かりませんでしたが、今思うとトーキョーなどでは見られない古き良き日本文化が残っていて良い町でした。



 私は今のニッポンに少し失望しています。それは、天童市に住んでいた頃と違って先のことが不透明だからです。たとえば、安倍首相の暗殺。その背後に韓国発の「統一教会」という組織が関わっているらしいこと。



自民党は8日、「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)について、党所属国会議員379人のうち、179人に何らかの接点があったとする調査結果を公表した。選挙でのボランティア支援を受けたのは17人、組織的支援を受け入れたのは2人だった。



 自民党は、戦後一貫して韓国に“謝罪外交”を続けて賠償金を湯水のごとく韓国に流し続けて来ました。その政策決定に統一教会が関わっていなかったのか、よく分かりません。安倍元首相の国葬も法的根拠がないまま強行されるようです。

 誰が、いつ、総額いくらかけるのかを決定したのか分からない。全て密室での決定。



 私のいる学校関係のシステムもほとんどが闇の中でものごとが決定されてゆきます。

「英検のような資格試験を、どうして税金で運営している公立学校で実施するのか」

「進研模試ってベネッセという民間会社が実施しているのに、どうして特別扱いなのか」

 誰が、いつ、総額いくらの受験料が動いているのか分からない。全て密室での決定。



 アメリカのペリーが日本にやってきた時、誰を相手に交渉すれば良いか分かりませんでした。テンノーなのか、ショーグンなのか。誰が権力を握っているのか分からない。第二次世界大戦が終了してからも、裁判で裁かれるべきはテンノーなのかトージョーなのか分からない。



 日本のリーダーというのはマフィアに似ている気がする。

「部下は黙ってゴッドファーザーの言うことに従っていればいいんだ」

 という姿勢。昨日まではショウグンに権威があったのが、一夜にして薩摩軍。昨日まではダイホンエイにあった権威が、今日からはマッカーサーがエライ。



 国民の知らない密室の中で何もかもが決まってゆく。



 日本人は

「空気を読め!」

 とよく言うけれど、私たち外国人には全く読めません。ALTに授業を任せてくれるのかと思うと、全然ちがうんですよ。



「外国人は、いつまで経っても“外の国の人”扱いです」

 というのは、ALTがみんな感じていることです。何か珍しい生き物でも見ている目で接してきて、いつまで経ってもお客さん扱い。決して、仲間にはなれません。



 世界で先進国と分類されるのは、アメリカ、カナダ、オーストラリア、EUの国々でしょう。ほとんどが移民で構成されている国々です。もちろん、差別があります。でも、お互いの文化を尊重しようという動きもあります。



 ところが、日本は「ニッポンジン」と「外人」しかいません。



 エリザベス女王のような女性の天皇も、オバマ大統領のように外国出身の大統領もいません。ニッポンは基本的に、江戸時代の殿様の時代を続けていると言っていいと思います。国会議員の過半数は世襲というのだから、誇張ではないと思います。



 まずは、学校から変えるのが一番良いと思います。ブラック校則全廃。制服廃止。強制クラブの自由化。クラスの解体。がんじがらめになっている中学生と高校生の生活を改善してあげないとニッポンの未来は1000年経っても変わりません。



  アメリカ人のクリスチャンに政治家というと「ダビデ王」や「ソロモン王」を思い出す人も多いんです。二人とも道を踏み外して堕落した王様ですが、アメリカ人はこの二人を愛している人も多い。



 それは、最初は神様の道を歩んでいて幸福な治世を実現するのですが途中から権力、金力、色情に心を奪われてゆく様が身につまされるからだと思います。人間はなかなか聖人君子のようにはなれません。



 ニッポンには神様が存在しないため、もとから理想の政治家というイメージが存在しません。そのためか、森さん、麻生さん、岸田さん、みんな国民そっちのけで当選して権力を振り回すことが生き甲斐のような有様です。



 上がそうなら下も“右に倣え“となります。文部科学大臣も、教育委員会も、教師もみんな保身に精一杯という状態です。生徒の将来を考えたり、日本の教育の理想像をお持ちの先生に会ったことがありません。



「昨日と同じ今日であればラッキー。何もしないのがベスト」

 という感じです。長いものには巻かれろ。寄らば大樹の陰。出る杭は打たれる。日本には便利なことわざがたくさんありますね。



 ましてや、私はヨソモノ。「物言えば唇寒し秋の風」と、だれかが教えて下さいました。

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