ホンマにアホやなぁ!(31)
ホンマにアホやなぁ!(31) 実は、私に京大を7回も受けさせたのも直接的にはA子ちゃんの影響が大きい。 「この子は日本の宝だ。何としても志望校に合格させなければ」 と思った。出来ることは何でもやる。娘以外の人間で、私にそんな思いをさせたのはA子ちゃんが初めての生徒だった。 A子ちゃんは、あるクラブに所属して大会で入賞する成績をおさめていることは耳にしていた。ところが、高校2年のある時、自主的にそのクラブを引退した。理由は分からなかったけれど、成績が伸び悩んでいたのが理由だということは推測できた。 私は、彼女の覚悟というか気魄に驚いた。 「先生はバツイチでも、1回結婚できたからいいですよ」 と笑っていた。言葉の端々にクラブばかりか、彼氏も結婚も何もかも犠牲にしても医者になるんだという決意が満ちていた。彼女のクラスがある時は、楽しかったけれど緊張した。 「この仕事を始めてよかった」 私にそう思わせてくれた塾生の子は多いが、彼女はダントツの存在だった。 In fact, it was directly influenced by Ako that made me apply to Kyoto