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父親は一筋縄ではいかない(3章、名古屋の予備校事情)

3章,名古屋の予備校事情 アメリカから帰国した私は公的な資格を取ろうと思って、とりあえず英検1級の過去問を書店で入手した。そして、知らない単語や表現を見つけてウンザリした。 もはや、高校生の時のように 「頑張って勉強しないと」 と自分を責める気になれなかった。私はネイティブの助けを借りて問題を解き始めたが 「これは何だ?なんで、日本人のお前がこんなものを」 と言う。それで、 「どういう意味?」 と尋ねると 「こりゃ、シェークスピアの時代の英語だよ」 と笑っていた。 しかし、アメリカから名古屋にある7つの予備校、塾、専門学校に履歴書を送付しても全て無視されたので、私は日本の英語業界で認知されている資格を取らざるをえなかった。 事実、英検1級を取ったらどの予備校、塾、専門学校も返事が来るようになった。結局、コンピューター総合学園HAL、名古屋ビジネス専門学校、河合塾学園、名古屋外国語専門学校などで14年間非常勤講師をすることになった。 その間に出会った英語講師の方たちの中に、英検1級を持っている人はいなかったし、旧帝卒の講師の方もいなかった。資格を持たないと雇ってもらえないという私の見方は

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父親は一筋縄ではいかない(5章、英語講師なのに数学Ⅲの勉強を始めた)

5章,英語講師なのに数学Ⅲの勉強をはじめた ところが、自分で塾を始めると 「明日は理科なのに、英語の授業ですか?」 と生徒から文句が出始めた。それで、英語、数学についで、理科、社会、国語の指導もせざるをえなくなった。 そのうち優秀な子が来ると、高田、東海、灘、ラサールなどの難関高校の数学の過去問にも手を出さざるを得なくなった。そして、ある日気がついた。 そういう優秀な子は 「高校に入っても指導をお願いできませんか?」 とリクエストが入り始めた。最初は、英語だけという約束だったのに中学生と同じで数学の質問も入り始めた。 それで、考えた。 「灘高の入試問題の数学が解ける私なら高校数学も大丈夫かな?」 と考えた。 「高校クラスも作りたいし、試してみる価値はあるかな」 と思って、近所の本屋さんに行って高校数学の参考書・問題集の棚を見た。なつかしい「オリジナル」が目に入った。四日市高校の悪夢が蘇った。 それで、恐る恐る手にとって中身をのぞいて見た。ひっくり返ってから25年以上が過ぎていた。まだトラウマがあり、手が震えた(笑)。しかし、驚いたことに、25年前の記憶が残っておりどんどん解けた。

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