過去に還る
過去に還る もう充分… もう充分哀しんだ もう充分苦しんだ 私の居るべき場所は 過去の自分の場所 人を愛さず 人を信頼せず 何の感情も持っていなかったあの日々 ただ為すがまま… 何の感情も持たず ただ無感情に抱かれ そして唯一得る事が出来た お金だけが真実だった あの日々… 愛なんて知ったから 抱かれる事に嫌悪感を持ち 愛なんて知ったから 余計な涙を流し 愛なんて知ったから 人を信用する事になった 偽りの愛 真実なんてやっぱり無かった 裏切られ 捨てられ 心につくはずの無かった深い傷が出来た だから… だから過去に還る 何も感じる事の無かったあの日々に 愛も無い 希望も無い 信頼なんて無い 自分一人だけの世界 愛されないなら 傍に居てもらえないなら またあの日々に 虚無の日々に 私は還る 苦しみも 哀しみも 寂しさも 愛も 何も無い世界に…
