Share - 超短編
櫻井音衣
雨を待つひと
雨の日 あなたの世界で私は 透明人間になる。
空港のある街では、今日も泣きたくなるほどの青い空が広がっている
空港の滑走路が見える 川沿いの砂利道。 頭上では着陸寸前の飛行機が、 耳をつんざくような 轟音を響かせている。 私たちはいつもこの場所で 飛行機を見上げながら笑っていた。
うたがわきしみ
【詩】川を嫌う