
電気カーペットと
猫柄のラグの間に挟まって
そのネコははじめての冬を迎えようとしている
昨晩
娘は部活の遠征に向けて準備をしていた
途中に息抜きでゲームをやりながら
遊んでやれる時間は
実はそう多くはないということを
時間を捨ててきた親だから分かることなのだろうか
暁の狭間
霧が不都合を覆い隠す
冷たい空気が認知を歪ませる
紙吹雪
永遠の螺旋だ
閉じ込められた
腐っていく白菜
箱庭はマリンブルー
握りしめた新しい自転車
古臭い説教を前に
濁声は部屋は一つの部分と部分に過ぎず
だ
だらしのない
粘り気のない
笑いたい日曜日
猫柄のハンカチ
湯気の出口
その学説的な方向性について
逆だ
死は
死だ
後悔をしてようやく気がつくという表現は
だから虐待と紙一重なのだろう
人間は所詮ネコにはなれない
夢の途中でも
行動
理性的な順番だ
手元に残るガラスかまたは鏡に破片に
金属の名残りを見つけようと必死に作り笑いは生まれて
くる冷たい時代と
見送るのは
順番か
それは義務か
権利は
放棄できるのに
この冬からは誰も逃れられない
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