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「京大医学部4名合格講師」による受験対策講座(172)

「京大医学部4名合格講師」による受験対策講座(172) 医師の見解を受けて、智子はギフテッドに関する書籍に片っ端から手を伸ばした。紹介された病院に行くころには、ギフテッドについてのちょっとした専門家になっていた。パズルのピースがバーッとはまっていくように、すべてのことが符合した。  改めて学校での学習活動とタクマの特性を照らし合わせてみると、 学校での学習活動のほとんどが、タクマにとっては不快でしかないことがはっきりした。 やり方さえ違えば、タクマにとって学びは快であることもわかっていた。  つまるところ、学校にいることは、タクマにとっては学びの邪魔でしかない。  学校との面談で、校長から「タクマくんがギフテッドだとしても、学校としてできることには限界があります。ご家庭でやれたら、そうしたほうがいいかもしれない」と言ってもらえた。教室を覗くと、タクマの目は完全に死んでいた。  それを見て、決心がついた。  家に帰ってタクマに話した。 「もうやめようか、学校」  そのときタクマからこぼれたひと言が忘れられない。 「はぁ、息ができる」 親子の気持ちが固まった。 〈もう学校には行かない〉 私

「京大医学部4名合格講師」による受験対策講座(172)