Chapter 3 - ようこそ
桜が満開を迎え、青い空と桜の花びらで地面を覆い、清々しい朝を迎える。
東京駅直通のα専用のホテル、高額だが、1日の予約は満員となるほどに人気のホテル。 従業員は全員α、就職する際には卒業した大学と得意分野の説明、ホテルマンとしての実践的な試験もパフォーマンスしなければいけない。
落ち着いて対応でき身のこなしもとれている優秀なαだけがこのCountry new Hotelに入ることを許される。 俺の名前は柊航。
スーツの襟元にはピンをつけている優秀なホテルマンとして仕事をこなしている。
このピンは集められた優秀なαの中でも最高級な人しか得ることはできない。
俺の特技はバーテンダー、マッサージ師、語学力が長けている、他にも得意分野はあるが 一番人気なのはバーテンダーでブレンドしたワインはホテルで製品として売られるほどにまでなる。
ホテル前に1台の車が到着する。
「ようそこ、α専用ホテルへ」
と支配人が出迎える。
「チェックインはこちらでございます」
新規でご利用いただく、澤田様
「あぁ2週間世話になる」 すらっとした身長でモデルの様に美しい。
αはそう人が多い。
「それでは世話係の柊がお部屋まで案内させていただきます」
名前が呼ばれ、前に出て客室まで案内をする。
36階のスイートルーム、かなり金持ちじゃないとこの部屋は予約ができない。
「素晴らしい景色だ、夜景が楽しみだ」
「ありがたいお言葉うれしく思います」
「んーー」 と背を伸ばしている。
「澤田様、本日は当ホテルをご利用いただき誠にありがとうございます、世話係を担当いたします、柊と申します、よろしくお願いいたします」 とあいさつをした。
「ああ、よろしく」 ホテルにはいくつかの決まりがある。
1週間以上滞在されるお客様には世話係という役職が与えられる。
身の回りの世話やちょっとした会話、仕事もたまに任せらると時もある、しかし1人のお客様に対してではなく、従業員1人に対して複数のお客様に世話係を任せられるため、こちらは先着順になる。
澤田様は2番目なので権利は2番目に強いということになる。
「本日はどのようなご予定で?」
「今日は、部屋でゆったりしてるよ、また夜に呼ぶから今は下がっていいよ」
「かしこまりました、なにかありましたらフロントにご連絡くださいませ」
「うん、ありがと」
部屋から出ると、深呼吸する、明日は上田様がいらっしゃる…。
顔が強張りながら廊下を歩いていると 後ろのドアが開き
「あ!柊さん」 と名前を呼ばれたので振り向くと
「なんでしょうか?」