「さ、朝ごはん食べ終わったら学校に行ってらっしゃい」


「が...学校!?」


 朝食を終えた私は、その言葉に驚いていた。


(異世界にも学校ってあるんだな...、でも私...、ここの学校がどこにあるのか知らない...)


 少し恥ずかしいが、聞くしかないと思い、母さんに聞く。


「母さん、実は私学校の場所忘れちゃった...」


 すんごい恥ずい!、自分の通う場所を忘れるなど認知症というレベルではない、ただの間抜けだ!。


 赤面しながらも、恥ずかしさに耐えて質問するのはなかなか羞恥レベルが高かった。


 母さんは困ったように、頰に手を置く。


「あらあら、カリンちゃんたら、学校の場所まで忘れちゃったのね...、でも大丈夫、今日は母さんも一緒について行ってあげるわ」


 突然の提案に驚いたが、他に良さそうな案が思いつかないので、仕方なく頼むことにした。


 母親に連れて行ってもらうことに、多少の抵抗はあったが、状況が状況なので仕方ない。


 少しでも早く、この世界の常識などを覚えなくてはと奮闘する私だった。