魔女にはいい奴しかいない!(異論は認めん)
一人の少年が歩いていた。その少年はとても小柄で髪は透き通るように白かった。
「おい、コラァ! そこのガイジン!」
「なに?」
バッキバキに髪を決めた不良たちに呼び止められた。
「ちょっとテメェ外人のくせに堂々歩きやがってよォ! これも俺たち日本人様のおかげだよなァ!! お礼として金払えやァ!!!」
「いや、僕も日本人なn……」
「オメェは紛れもない外人だ!」
「(確かにフィンランドと日本のクォーターだけど)」
「オメェ、なんか腹立つんだよ!」
その少年は殴られた。
彼の名は織田フリン、フィンランドと日本のクォーターで髪が透き通るほど白く長さは腰の近くまであり、青い瞳をしている。よく見た目からバカにされ、不良などに絡まれる。
「うわっ!」
そして、フリンは不良に投げ飛ばされた。
「おい!コイツ軽いぞ!」
「マジかよ兄貴!」
不良たちは爆笑するがフリンは誰かの頭に頭をぶつけて気絶していた。
「ちょっとあなた達……」
「あァ!!」
不良たちは大学生くらいの若い女に呼び止められた。
「あなた達のせいで食べてたソフトクリームが全部……」
すると持っていた鉄パイプを不良たちに振り落とした。
「地面に落ちちゃったじゃないの!!!」
「なんだ! この女!」
「ん……」
フリンは騒ぎで目が覚めた。フリンから見ると、その女は魔女にしては乱暴でチンピラにしてはまっすぐな目をしていた。
「逃げろォォオ!!!」
不良たちは逃げて行った。
「う……」
フリンはまた気を失った。
「ん? ここは」
フリンが目を覚ますと、目の前に白い天井が広がっていた。
「ここは?」
「フーちゃん」
「お姉ちゃん……?僕、なんでここに居るの?」
「あなたは頭を強く打って気絶してたの」
この人はフリンの姉のふみである。
「そしたらこの人が救急車呼んでくれたの」
「どうも~」
さっきの女が出て来た。
「さっきの」
「話は聞いたわよ。結構苦労してるって」
実は織田姉弟の両親は母親はフリンが生まれたと同時に病で他界、父親はフリンが5歳の時に病で他界、それからは当時高校生だったふみのバイト代で暮らしていた。だが、ふみが高卒で就職したのでマシになっている。
「でね、この人がフーちゃんの事預かってくれるって」
「え!?」
すると女はとぼけ面をしていた。
「預かってくれるんでしょ・・・」
実は、フリンが搬送される時にふみも見合わせ、
「すみません、あなた私の弟に何してくれてるのかしら・・・」
「え? いや…… あの~、私はただこの子に絡んでた不良に……」
「言い訳ご無用!! 責任取れやァァァアア!!!!!!!」
と言う感じで、操り人形みたいになったのだ。
「あ…… ハハハ…… うん」
その女は苦笑いした。
「フーちゃん、この人探偵なんだって。しかも、超有名で超眠って」
「眠る?眠るって何?」
その女は困惑しだした。
「米花町に事務所を構えてるんでs」
「だれが眠りの小〇郎よ!」
「そう言えば名前なんて言うの?
フリンが聞く。
「私は夢田めぐみよ。人からはめぐちゃんって呼ばれてるわ。あなたの名前はそこのゴリr……」
「誰がゴリラだァァァァァァァァァアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!」
「ぶべらッ!!」
めぐみは、ふみの回し蹴りを喰らった。
「いや、大丈夫!?」
フリンが心配する。
「大丈夫よ、この人とっても頑丈だから」
と、ふみが言う
「あ…… そうなの?」
「ちなみに魔女よ」
「ふ~ん……」
フリンの接辞が凍った。なぜなら、前に母親が魔女だとか言う女子にいじめられた事があるからだ。
「(終わった……)」
「あと、フーちゃん転校することになったわ」
ふみが喋り出す。
「え?なんで?」
「めぐみさんの事務所がある所は校区が違うの。それに、最近見てると元気ないから学校で何かあったのかなと思ってたの、だから他の学校に通って新しい生活を送ったらって思って」
「ふ~ん」
その後、フリンは全治4週間の怪我を負っていたことが分かって3週間入院した。
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