幸子と黒猫


中井幸平2022/07/08 15:29
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主人公の少女 幸子と母親と飼っている黒猫との日常的な会話の物語 特殊な能力を持つ黒猫から能力を受け継いだ少女幸子の不思議なお話

幸子と黒猫

黒猫 幸子さん 起きて 朝だよ

幸子 すやすや むにゃむにゃ・・・

   ん? ネコ まだ眠いよ 起きられない

   寒いしお布団から出たくないよぉぉ

黒猫 幸子さん 今日はお母さんとお父さんのお墓参りに行くんでしょ

   きちんと起きてたらお母さんが喜ぶよ

幸子 あぁぁぁ そうだった 今日はお父さんの命日だったね

   起きたいんだけど何か身体が動かないんだよ!

黒猫 もしかしたら金縛りにあってるのかも知れないね

   私と話が出来てるから霊的なものかも知れないかな

   幸子さん霊感が強かったから不思議な体験してたんじゃない?

幸子 うん 何かねぇ お化けがいっぱい見えてた事がある

   私怖がりだからいっつも泣いてたんだよ

   お母さんがいつも私を励ましてくれてたの

   かなしばりってなーに?

黒猫 金縛りって言うのはね 
   よっぽど疲れてる時に体が固まってしまう事なの

   後は霊感が強い人に力をくれる時間でもあるのよ

   もしかしたら私と同じ様に
   特殊な能力が目覚めたのかも知れないね

   私はあくまで猫だから人間の言葉が話せないんだけど

   幸子さんはいつも私に話し掛けてくれてるから

   話せるようになったのかも知れないよ

母  幸子!起きなさいよ ってあれ珍しく起きてるのね

   昨日お墓参りに行くって行ったから起きれたのかしらねぇ

   珍しすぎてお母さんびっくりしたよ

幸子 お母さん あれ!? 動ける!? あぁ怖かった

母  動けるって幸子 起きてるから動けるのは当たり前でしょ

   起きてると思ったらおかしな事を言うわねぇ

   朝ごはんにするわよ 着替えなさい

幸子 はーい

   何だったんだろう!? まぁいっか

母  幸子どうしたの?全然食べてないじゃない

   また珍しいわねぇ 嵐にならないと良いけど

   今日はお天気も良さそうだから大丈夫そうね

幸子 お母さん何か気持ちが悪いんだよぉぉ

   食べたら戻してしまいそうだからもういいぃぃ

   でも今日はお墓参りだから付いて行くよぉぉ

母  行けるなら良いけどね 
   幸子がご飯を残すなんてこと今まで無かったから

   心配だけど行くって言うなら大丈夫そうね

幸子 今日はちゃんと起きれたしお父さんに会いに行くんだぁぁ

母  幸子がそう言うならついておいで

   しんどくなったらお母さんにすぐ言うんだよ

幸子 はーいぃぃ

母  あんたが2歳の頃にお父さんは病気で亡くなったのよ

   お父さんはねぇそれはもう偉い人でね 
   会社の偉いさんだったのよ

   皆から慕われる様な人だった 
   今でもお父さんとしても尊敬出来る人でね

   それから私一人であんたを育てて来たのよ

   お父さんに話す事決まってる?

幸子 お父さんってえらいひとだったんだね!すごーい

   お母さんが好きになった人だから絶対良い人だね!

   お父さんに話す事決まってないから
   お墓に向かいながら考えるよぉぉ

母  あんたねぇ 考えながら歩くと転ぶよ!?

   幸子はいつもぼーとしてる時躓いて転んで
   泣いてたから気を付けて前を向いて歩くのよ 
   こけたらお母さん知らないからね!

幸子 うん!分かったぁぁ 気を付けるねぇぇ

母  いっつも返事だけは一人前だねぇ 
   元気が良い証拠だろうけど

   いつも通りあんたはリュックを背負って向かうわよ!

   あんたは手に何か持つとむちゃくちゃにするから
   両手の空くリュックが一番

幸子 お母さん このリュック可愛いから好きぃぃ ピンクが好きぃぃ

母  幸子は前からピンクが好きだね 
   女の子だしピンクで良いかも知れないねぇ

   大事に使うんだよ! 
   前から言ってるように物は大切にね!

幸子 うん! 大事にするぅぅ

   電車に乗れるし楽しみだぁぁ

母  あんたは電車に乗るといっつも外を見てるわねぇ

   一体何を見てるのか知らないけど降りるときは言う事聞いてね!

幸子 んとねぇ 
   楽しみなのはお地蔵さんを見る事なのぉぉ

   なんかお地蔵さんが笑ってる気がするんだよぉぉ

母  電車からお地蔵さんんを見てるのね! 
   あんた眼は相当良いわね

   お母さんは眼が余り良くないから
   全然分からないけどお地蔵さんを見てたのね

   お地蔵さんに何か話したりしてるの?

幸子 うんとねぇ バイバイって手を振ってるんだよぉぉ

母  あんた見てないところでそんな事してたのね

   お地蔵さんがそれで喜んでいると思ったのね

   あんたの視力は毎回2・0だから眼も大事にするんだよ

幸子 お地蔵さん 
   お父さんのお墓参りに行ってくるねぇぇ 
   バイバイ!

地蔵 幸子さん お父さんに元気な顔を見せてあげて下さいね

   気を付けて行ってらっしゃい

幸子 うん!

ナビ 幸子はこの時はまだ気付いて居なかった

   神がかった力が金縛りによって与えられた事を

   それは飼っている黒猫が与えた特殊な能力である

   純粋が故に与えられた能力であるのだろう

   生き物や物を大切にする幸子だからこそ与えられた力とも言える

母  さて次の駅で降りるよ! 
   靴を履きなさいね

幸子 あーあ もう着いちゃうのかぁぁ 
   楽しいのにぃぃ

   電車楽しいぃぃ

母  はい 幸子の切符ね 
   あんたは持たせるとどっかやるから

   お母さんが持ってるんだよ

幸子 はーいぃぃ 
   ああ お父さんに言う事考えてないや

   お母さん!喉が渇いたぁぁ ジュースが欲しいよぉぉ

母  こんなことだろうと思ったから
   リュックにピーチのジュース入れといたのよ

   幸子は水分好きだからねぇ 
   ゆっくり飲むのよ

幸子 桃好きぃぃ 
   可愛いし好きなのぉぉ

   お母さんこれお父さんのお墓にあげてもいい!?

   お父さんも喉渇いてると思うからあげたいのぉぉ

母  あんたねぇ 飲みさしをお父さんにあげないの!

   お父さんはねぇコーヒーが好きだったから
   コーヒー買って行くかなぁ

   リュックに入れておくから後で出してね

幸子 お母さんん 
   この坂走ってあがっても良い? 
   上で待ってるからぁぁ

母  こけないようにね! 
   気を付けるんだよ

幸子 わーーーーい! 
   お父さんまでもう少しだよぉぉ! 
   先に行って言う事考えよう

   はぁはぁ 
   んとんと
   何を言ったら笑ってくれるかなぁ

   お地蔵さんみたいに話してみようかな!

   考えるのやめたぁぁ 
   何もでて来ないからやめたよぉぉ

母  はぁはぁはぁ 
  (この坂は急だから普通に歩いてもしんどいけど

   ここを走れるこの子が凄いわ
   きっと夢中で走ってるんだろうけどね)

   お待たせ幸子
   お墓にかけるお水入れてちょうだいね

幸子 あーぁ 
   何も思い付かなかったなぁ
   お父さんが笑ってくれそうな事って

   すごく難しいなぁ 
   あーぁ

母  先に丁寧にお水を掛けてあげてね

幸子 るんるーん♪ 
   何か楽しいぃぃ 
   お風呂に入ってる感じなのかなぁ

   お水のお風呂って冷たくないかなぁ 
   びっくりしてるだろうなぁお父さん

母  お父さん 
   幸子は6歳になりました 
   良く分からないことを口にするけど

   子供ってそんなものなんでしょうねぇ 
   この子の将来の為に私が生きてる様なもの

   幸子が元気でいる事が私の幸せです 
   お父さんも天国で陰ながら見守ってあげて下さいね

幸子 えっとお母さんの真似して手を合わせて目を閉じて 

   えっとあれ!? 
   何も浮かばないぃぃ 
   私何しに来たんだろぉぉ 
   あーぁ

父  幸子 大きくなったな 
   俺を笑わせるつもりで来たみたいだが

   もう笑ってしまったぞ 
   ありがとう

幸子 あれ!? 
   だーれ!? 
   私何も話してないのに話してくるのはだーれ!?

父  面白い子だな 幸子のお父さんだよ

幸子 え!? お父さんなの!? 面白かった?? 
   私何も言ってないのに

父  面白かったよ 
   充分笑わせてもらったぞ 
   そう幸子のお父さんが話してる

   天国と呼ばれる場所からな

   お前の様子を見てるだけで楽しめる 
   また来てくれ じゃぁな

幸子 あ お父さんバイバイ

母  幸子!? 寝てるんじゃないわよね!? 起きなさいよ!?

幸子 あれ お母さん 私何してたんだろう 
   何かお父さんがいたみたいぃぃ

母  全くあんたは此処へ来て寝てどうするのよ!? 

   お父さんは此処で眠ってるのよ おかしな子だわ

   幸子 バイバイしたの?

幸子 バイバイしたよ 寝てたのかなぁ 
   はぁーぁ 
   良く分からなくなってきた

母  あんた早起きしてたから寝不足だったのかも知れないわねぇ

   (お墓の前で寝れるこの子が凄いわ
    きっと大物になるだろうね)

   幸子! 目を閉じてるのは寝てるんじゃないのよ!?

幸子 うーん 
   お母さんごめんね 
   寝てたかも知れないぃぃ

母  言う事考えるって言ってて寝てたのねぇ

   おかしな子だよ お水入れ返してきて

幸子 はぁぁ 
   だれって言っちゃった 
   お父さん怒ってるんじゃないかなぁ

   んまー お父さんと話せたし良いっておもっとこ

   お母さん ネコがお腹減ってるだろうから早く帰ろうよぉぉ

母  そうね 今度はネコが待ってるだろうから帰ろうね

   (この子は本当に優しい子 
    お父さんの血を受け継いでるわね

    これからも私の愛情を注いで頑張って育てないと)

   幸子はまたお地蔵さん見るの?

幸子 うん! 楽しみぃぃ

   お地蔵さんまた何か言ってくれるかなぁ

   楽しみぃぃ 
   ふふふーん♪

地蔵 お帰りなさい 幸子さん 
   幸子さんのお父さんはきっと喜んでいますよ

幸子 あれ?お地蔵さんなの!? 
   まだ何も言ってないしお家にも帰ってないよ

地蔵 アハハ 幸子さん 
   面白いですね 
   私も笑わせて頂きました 
   ありがとう

幸子 えー!? 
   お父さんみたいな事言うお地蔵さん! 
   変なのぉぉ

   バイバイお地蔵さん

ナビ 特殊な能力を授かった幸子は第六感と言うものを持っている

   小さな子供が良く持っていると言われているが
   その能力は大人になると大概消えている事が多いが
   幸子はこれからどうなるのか

   これはまだ誰にも分らない事である

幸子 ただいまぁぁ ネコぉぉ 
   お腹減ってるでしょ
   ご飯だよぉ
   食べてねぇぇ

黒猫 にゃぁぁ

幸子 やっぱりお腹減ってたのね 
   いっぱい食べてね

   お母さん 何か眠たいから寝て良い?

母  幸子また寝るの!? 
   寝ても良いけどお昼寝は長い時間駄目だから起こしてあげるわよ

   幸子おやすみ

幸子 おやすみぃぃ お母さん

黒猫 幸子さん お帰りなさい 
   お腹が減るというよりも幸子さんとお母さんが

   無事に帰ってこれる事を願ってたよ

幸子 むにゃむにゃ もう食べれない お腹いっぱい・・・

   えー!? 
   まだ食べてる私 
   お腹壊すってばぁぁ 
   あれ!? 何か痛いよ

   痛いよぉぉぉ あれ!? 
   お父さんがいる 写真で見たお父さんだ 

   お父さんは天国に居るのに何でいるの!?

   おかしいなぁ 
   でもさっき話したお父さんがいる 
   何でいるんだろう

   お父さん 私だよ 幸子だよ 
   聞こえてないの!?

   あれ!? お父さんが手を振ってる!? 
   バイバイしてるのかなぁ

   何も言ってくれないからバイバイなのかな 
   じゃぁ私もバイバイする

母  先生!! 
   娘の幸子はどうしたんでしょうか!?

   起こしに行ったら汗びっしょりで痛いを連呼してたんで

   直ぐに救急車を呼んだんですが何が起こったんでしょうか

医師 単刀直入に言いますが髄膜炎と言う脳の病気の1つです

   髄液と言う場所に細菌が入り込んだ状態です

   主な症状としては頭痛や吐き気を伴う病気の1つです 

   ですが早期発見ですので命に別状は無く
   薬を投与する治療になっています

母  ああ もう病気の説明は結構です 
   今度は私が参ってしまいますので

   一命を取り留めてただけでほっとしています

   先生! 後は宜しくお願いします

ナビ 幸子の発症した病気によって
   言葉を発するのはしばらく先になるが

   生命力の強さかみるみるうちに回復していく

幸子 うわぁぁ あれここどこだろう 
   あれ!? お母さんが寝てる

   お家じゃないしここどこだろ 
   私も寝てたのかなぁ!? 

   良く分らないからじっとしとこ

医師 幸子さん おはよう 
   良く寝てましたね ずっと寝てたんですよ

   お母様がずっと付いてくれていたんですよ

   お母様をそっとしておいてあげて下さいね

幸子 うん! 寝てるからそっとしとくよ   

医師 幸子さん 何処か痛みはありますか?

幸子 うん?? いたみってなーに??

医師 頭が痛いとかお腹が痛いとかですよ

幸子 うーん 何も痛くないよ!?

医師 そうですか もう大丈夫そうですね 
   お母様が起きられたら家に帰っても大丈夫ですよ

   それまで大人しくしてられますか?

幸子 うん! お家に帰りたいからおとなしくしてるよぉぉ

医師 そうですか しばらくお待ち下さいね

母  あー寝てしまった 
   最近寝不足だったから疲れが来たのかな

幸子 お母さん おはようぅぅ 
   お母さんも寝てたんだね

母  あ!幸子!!
   起きたのね おはよう 
   お母さん余り寝てなくて疲れてたからここで寝てしまった

   やっと熟睡出来たのかも知れないわね

幸子 お母さん 誰か来てお家に帰っても良いって言ってたよ

母  ああ 先生が言ってたのかしら 
   ネコも心配だし家に帰ろっか

幸子 うん! 帰ろうぅぅ

医師 お母様 起きられたのですね 
   幸子さんはもう大丈夫です

   御二人共 お大事になさって下さいね

母  先生! お世話になりました 
   有難う御座います

   幸子 あんたも先生にお礼言っておいて

幸子 先生ありがとうぅぅ

医師 どう致しまして お気を付けてお帰り下さいね

ナビ 6歳にして波乱万丈な人生を経験した幸子は
   みるみる成長していく

   あの時描いていた父親は幸子を蘇らせる為に
   出て来たと言う事実で親心と言うものだろう

   神がかり的な力と言うものは生死を彷徨う危険性がある

   下手に踏み込む世界ではない

   ただ持って生まれた素質でもあるが多用すると幸子の様に

   生死を彷徨う危険性があると言う事

   真似しようとして出来るものでは無い

   これからの幸子がどうなって行くかは未だに分からない

幸子 ネコぉぉ ただいまぁぁ 
   何か久しぶりに会った気がするよぉぉ

   そぉいえば何でネコは黒い色をしているの!?

黒猫 にゃぁぁぁ

幸子 あれ!? ネコには分からないのかぁぁ 
   まぁいいや

母  幸子 ちょっと疲れたから先に寝るね 
   おやすみ

幸子 お母さん おやすみなさい

   はぁぁ お母さん疲れてたんだなぁ

   私もお布団入ろうっと

黒猫 幸子さん お帰りなさい お疲れ様

幸子 ん?? 誰?? 
   何か聞いたことある気がするけどぉぉ

黒猫 ネコだよ 幸子さん 
   幸子さんのお母さんは仕事を休んでずっと一緒だったんだよ

   お母さんに感謝だね

幸子 あぁネコなのね 分かったぁぁ 
   仕事休んでたんだ 私どうしたんだろう?

黒猫 幸子さん あまり自分の事は気にしない方が良いよ

   知らなくても良い事は世の中に沢山あるからね

   幸子さんも幸子さんのお母さんも無事だから気にしないでね

幸子 うん! 分かったよぉぉ

   何でさっき質問したのに話してくれなかったのぉぉ?

黒猫 色の話かな? 私にも分からないから鳴いただけだよ

   それに鳴いただけなのに分かってくれたじゃない

   幸子さんのお母さんは仕事と言うものがあるから

   私の世話に行き届かない分
   幸子さんがいつも私の相手をしてくれるから

   私は嬉しいよ いつもありがとう

幸子 ふーんんん 何で黒いか知らないんだね 
   ネコがなんとなくそう言った気がしたんだ

   合ってたんだねぇぇ 
   お母さんが居ない時は私がって思ってるからぁぁ

   ネコが喜んでくれたら私はそれで良いぃぃ

黒猫 幸子さん 
   私は涙を流せないけど心で泣いたよ 
   本当に優しいね

   そんな優しさは幸子さんのお父さんの気持ちが
   詰まってるんじゃないかなぁ

   いつも幸子さんのお父さんは
   心配して見守ってくれているかも知れないよ

   それが天国なのかははっきりとしないけど
   見守ってくれているのは事実だと思うよ

幸子 んー! 
   良く分らないけどお父さんの話を聞くだけで好きなんだ

   覚えてないけど写真を大事にしてるし
   枕の下に写真置いてるけど変かなぁ?

黒猫 変じゃないよ 
   それは見る夢に出てきて欲しいと言う意思表示かもね

   幸子さんはそこでお父さんを喜ばせたいって
   思ってるんじゃないかなぁ

   幸子さんなら立派な大人になると私は思うよ

   もしも私と話す事が出来なくなっても
   それは幸子さんの為でもあると思うし

   聞きたくない言葉も出てくると思うから
   大人になるまで私とは話せるかも知れない

   それは誰にも分らない事だけど
   幼少の頃の第六感は本物だと思うから

   大人になったら忘れてしまうかも知れないけど
   それで良いと思う

   辛いことも悲しいことも思い出してしまうからね

幸子 んー難しくて良く分らないなぁ 
   ネコっておしゃべりなんだねぇぇ

   あんまり鳴かないからおしゃべりが嫌いなんだと思ってたよ

   私はおしゃべりだからいつも聞いてくれてたんだねぇぇ

   聞いてくれてありがとう

黒猫 どう致しまして 
   私はおしゃべりじゃないよ!?

   ただ話せるから話しているだけだしきまぐれだから話さない時は

   全然おしゃべりしないからねぇ

   でも幸子さんとは話してて楽しいから話してしまうよぉ

幸子 ふぅぅーん 
   やっぱりおしゃべりだと思うぅぅ

   話す事が出来なかっただけじゃないかなぁ

   友達みたいに私は思ってるよぉぉ 仲良しだよねぇ

   そいえばネコっていつからこの家に居るの?

黒猫 幸子さんの言う通り話せなったのは事実で

   言葉が分からなかっただけかも知れないね

   私は幸子さんのお父さんの命日に
   この家で飼われる事になったの

   幸子さんに寂しい思いをさせない為だと思うよ

   それまでは野良猫だった私 
   幸子さんのお母さんに拾われたんだよ

   私としては幸子さんのお母さんに感謝してる

   かなり狂暴だったと思うけど私なんかに餌をくれたんだよ
   嬉しかったなぁ

幸子 ねぇネコぉぉ 
   やっぱりおしゃべりだね!
   何を言ってるか良く分らないから

   私の方が言葉を分かってないんだろうなぁ ごめんね

   お母さんがネコを助けたみたいだね
   さすがお母さん

黒猫 私は幸子さんよりも長生きしてるから分かるのかも知れない

   それにここに来た時から大事にしてくれてるから
   生きていられるんだと思う

   猫として幸せな方かも知れないかな

   幸子さんはこれからどんどん成長して
   私とも話せない時が来るかも知れないけど

   私はもう幸子さんの言葉が分かるから
   聞こえている様なものだから

   今まで通り話してくれて良いからねぇ

幸子 はぁぁ 
   むにゃむにゃ もう食べれない 
   まだまだあるなぁ 全部食べれるかなぁ

黒猫 幸子さん おやすみなさい

ナビ 幸子はいつも食べている夢を見ている 
   だから起きてからの食欲が凄いのだ

   食べれなかったのは金縛りで体力が奪われていたんだろう

   食欲すら沸かない幸子が珍しいと言うが病気があったからだろう

   早期発見ではあったが後遺症として食欲が沸かなくなっていく

幸子 はぁぁ 食べても食べても無くならないなぁ 
   でもなんでだろう?

   お腹が空いてるのに食べても食べても
   お腹がいっぱいって感じじゃやないなぁ

   何でだろう? 
   私の好きな卵料理なのに食べても食べても
   お腹いっぱいにならないなぁ

   ここはどこなんだろう?
   お家じゃない所に居る

純平 さーちこぉー 
   最近学校来てないけど皆心配してるぞぉー

   何があったか知らないけど学校は
   逃げないから待ってるぞぉー

   とりあえずぅ食えぇぇ 
   僕にはそれしか出来ないから

幸子 えぇぇぇ!! 
   純平君が卵料理ばっかり出してるの!?

   もうぅぅ やめてよぉぉ

   卵料理好きだけどさぁー 
   出し過ぎなんだってばぁぁ

純平 僕は仲の良い友達にしか家の料理は出さないぞ!

   食べて元気になって学校へ来いよぉ!

幸子 純平君 私の話聞いてよぉぉ

   はぁぁ 純平君の家に遊びに行ってたんだ

   学校かぁ 行きたいけど行けるのかな

   スー スー スー すやすや

母  (幸子の様子を見ておかないと 先生に言われてるから

   あら ぐっすり寝てるわね 寝顔を見るのもいいものだわね

   幸せそうな顔をしてるわ 
   この分なら学校にも行けるかも知れないね

   小学校にあがって友達作りが上手くなってるみたいだし

   友達と仲良くするのも子供のお仕事みたいなもの

   兄弟が居ない分友達は凄い財産になると思うよ

   私は仕事があるから明日から復帰するけど

   居てあげられない分友達やネコと遊んでくれれば良いんだけど

   本当は私が接してあげるべきなんだけど
   生活の為仕事は外せない

   そこはごめんね 
   仕事以外の時間はなるべく接するようにしてるけど

   足りない所は言って欲しいんだけど
   幸子は余り自分の事を話さないからなぁ

   そこを分かってあげたいんだけど親子とは言え言葉にしないと

   分からない事もあると思うのね

   母親として向き合ってる方だとは思うんだけどなぁ

   まだまだ母親として立派に出来てるとは思わないし

   私もこの子と一緒で成長しないといけないね

   育て方や接し方を勉強しないといけないなぁ

   この子の方がしっかりしてるのかも知れないわね)

   さぁてとお昼のお弁当作らないと 
   料理ももっと上手くならないとねぇ

   それも勉強のし甲斐があるってもの

   お母さんとしては出し巻きをもっと上手にならないとね

   出し巻きって出しの作り方で味が変わるから
   配分が難しいのよねぇ

   あの子出し巻き出したら食べ方が凄いから卵が好きなんだろうね

   あの子に美味しいって言われたいから頑張るよぉー

   そのうち幸子にもお弁当がいるだろうから頑張っちゃおー

   朝は大抵目玉焼きとベーコンとご飯だけど
   幸子はいつもピーチジュースを飲むから

   絶対合わないと思うんだけど
   子供らしい食べ方と飲み方なんだろうなぁ

   季節になると桃も切ってあげるんだけど
   あの子嬉しそうに食べてるなぁ

   と言うより桃を見て喜んでる少し変わった子だけど

   こう言うところが女の子なのかもねぇ

   ああもうこんな時間だ 
   朝って時間立つの早いわねぇ

   そろそろ幸子を起こそうかしらねぇ
   様子見て学校に行かせよう)

   幸子!
   そろそろ起きてよー 
   学校行けそうだったら行っても良いからねぇ

幸子 あぅぅ あぁぁ! 
   お母さんおはよぉ お腹空いたよぉぉ

母  おはよう幸子! 幸子が迎えるいつもの朝って感じね

   いつもそうやって起きてくるから安心したよ

   ご飯出来てるからゆっくり食べなさいね

幸子 えっとぉ食べ物じゃなくて飲み物が良いぃぃ

   桃のジュースいっぱい飲みたいぃぃ

母  幸子 取り合えず食べてみて 
   もしも食べれなかったらジュースだけで良いから

   とにかく食べてみて 
   ひと口でも良いから食べてみて

   気持ち悪くなったらやめて良いからね 

幸子 うん! 目玉焼き食べてみるねぇ! 
   はむはむ あー美味しいよ お母さん

   ベーコンも食べてみるねぇ 
   はむはむ これも美味しい 後はご飯だ

   あれ!? 何か気持ちが悪いよぉぉ 
   お母さん ご飯が食べれない

母  なるほどね おかずだけで良さそうだわ
   夜ごはんからお米を抜くようにするね

   後は学校に行けるか行けないかだけど幸子はどうしたい?

幸子 学校に行きたいよぉぉ! 
   先生も友達も待ってくれてると思うしぃぃ

母  分かったわ 幸子!
   学校に行く準備しなさい 忘れ物ないようにね!

幸子 はーい やったぁぁ!

母  学校まで先生と話す事があるから
   一緒に行くけどお母さんは仕事があるから

   帰りは一人で帰って来れる?

幸子 うん! 大丈夫ぅぅ!

母  よし! じゃぁ学校に向かうわよ

ナビ 幸子は動物的な本能として食べれるものと食べれないものが

   くっきり分かれたのだろう 食の変化と言うやつである

   ただ今はそうでもまた変わるかも知れない

   母親は見抜いていたのだろう幸子の変化を

   子供の目線で親として真っ当に向き合う覚悟が出来たようだ

   全ては娘である幸子の為に決心をしたのだろう

幸子  はぁぁ 久し振りの学校だぁぁ 
    1年生になってからあまり来れなかったけど

    今度こそ続けるぞぉぉ 
    でも勉強は余り好きじゃない 眠たくなってくるから

    お母さんは先生と何を話してるんだろう!?
    気になるなぁぁー 

雅   幸子ちゃん おはよう 
    おひさしぶりぶりぃぃ

    またお絵かきしようねぇー 
    幸子ちゃん絵が上手だからぁぁー

幸子  ああー 雅ちゃん 久し振りぃぃー 
    お絵かきごっこしたいねぇぇー

    私絵下手だよぉぉ 
    上手いって言ってくれるの雅ちゃんだけだぁぁー

    いつもありがとう♡

雅   絵の良さが皆分かってないだけだよぉぉー 
    うちは完璧幸子ちゃんって感じ

    可愛いし絵も上手いし優しいし良いとこばっかりだよ!

    うちは眼も悪いし可愛くないし背もちっちゃいし
    良いとこないなぁー

幸子  雅ちゃんは私の事を
    私より分かってる気がするから偉いんだよ!!

    私の良い所が分かるなんてもう天才だぁぁー

純平  おいおい二人共何朝から熱くなってんのよ 
    僕のが天才じゃないかぁー

    はははぁー 僕は天才だから何でも出来るのさ!
    はははぁー

幸子  純平君 ほんとにねぇー 
    卵料理出し過ぎなのよ!! 

    いくら好きでも作る量考えてよ 
    食べても食べても減らないんだからねぇ!

純平  おーい! 
    僕の話に少しは触れてくれよぉぉー 
    って卵料理って何??

    意味が分からないから熱出そう
    保健室行こうかなぁぁ 
    休めるし良い!!

    みやびんも何か言ってくれよぉー 友達だろ!?

雅   ねぇー 
    その呼び方やめてっていつも言ってるでしょ!!

    恥ずかしいんだからやめて欲しい!!

純平  あーあ 駄目だこりゃ 
    熱出そう病で保健室行ってくるわぁぁー

幸子  久し振りの学校だけど皆変わらないなぁ 
    良かった!

    緊張してたけど来たら楽しいから良かったぁ!

先生  さっちゃん おはよう 
    お母様が呼んでるから行こうか

幸子  ああー 先生ぃぃ おはようございます

母   (幸子は今まで通り学校に通って欲しい 友達は財産だから)

幸子  お母さんーー 先生と何話して他のぉぉ?

母   給食の事を話してたのよ
    ご飯だけは無理して食べなくても良いって事だし

    そもそもアレルギー反応は徹底しなければ行けないからねぇ

    おかずを良く噛んで食べなさいって事ね 
    分かった幸子?

幸子  うーん! 
    気持ち悪くならなけれ良いよねぇお母さん!?

母   そうね 気分が悪くならなければ食べても良いかもだけど

    少しでもおかしいと思ったものは食べない事ね 
    分かった?

幸子  うん! 分かったぁぁ 
    給食の話したからお腹減ってきたぁ

母   よろしい! 
    お腹が減るぐらいが元気な証拠ね 
    お昼まで我慢しなさいよ!

    じゃあお母さんは仕事に行くからねぇ 
    先生の言う事ちゃんと聞くんだよ!

幸子  はーい! 行ってらっしゃいお母さん

    給食残さないようにしないとぉぉ

先生  はーい 皆席について! 
    皆が待ってたさっちゃんが学校に戻ってきたよ!

    さっちゃん何か一言あるかな!?

幸子  えっと んーと 皆ただいまぁぁ!? 
    私は元気だよぉぉ

生徒  おかえりなさい さっちゃん

幸子  給食もちょっと残したけど食べれたし良かったぁぁ

    先生にもお母さんにも心配させたくないから

    あっと言う間に学校が終わったなぁ 
    後はお家に帰るだけだぁぁ

黒猫 幸子さん 聞こえるかな!? ネコだよ

幸子 あれ!? ネコ!? お家に居るんだよねぇ!? 
   何でお話出来るの!?

黒猫 幸子さん 気持ちと言うものは何処にいても通じるもの

   家で幸子さんの帰りを待ってるけど ゆっくり帰って来てね
   何かあったら困るから

幸子 ふぅぅん! そうなんだね 
   うん 気を付けて帰るね!

黒猫 今から大事なことを言うから良く聞いてね 
   帰る途中に何か見えても気にしない事

   もしお地蔵さんが帰る途中に居るならそこで挨拶をする事 

   この2つだけど分かったかな!?

幸子 うーん 何か怖いけど分かったぁ!

黒猫 それじゃあ 気を付けて帰って来てね!

幸子 ああー お化けでも出てくるのかなぁ
   明るいから良いけど夜はお外に出たくない

   怖いから 
   んーとお地蔵さんが居る場所どこだったかなぁ

謎声 右左右・・・

幸子 あれ!? こんな所にお地蔵さん居たかなぁ!?
   まぁいいや 
   えっと挨拶だから

   お地蔵さんこんにちはぁぁ!

地蔵 幸子さん こんにちは 
   幸子さんが心配だったから此処まで来ましたよ

   電車から見えてた地蔵と言えば分かりますか!?

幸子 えぇぇ!? お地蔵さんはお化けなの!?
   何か怖いよぉぉ!!

   お引っ越しして来たの!?

地蔵 私は電車から見えてた場所に居ます 
   今見えてる私は幸子さんが描いている

   映像なんですよ 
   と言っても説明が難しいですが家までご案内致します

   私の言う通りに歩いて下さいね

幸子 うーん 良く分らないから 
   私はとにかく歩くぅぅ!

ナビ 6歳と言う幼い幸子に黒猫や地蔵の言う事が
   理解できるはずもなく説明することは不可能であろう 
   下手に説明してしまうと幸子が怯えてしまうからだ

   だが今の幸子には見えるはずのないものや
   聞こえる事のないものが見え聞こえている

   これが何かを幼い幸子に説明する事は容易ではない
   ただ包んであげることが

   今の幸子への答えなのだろう

   霊的な能力と言うものは子供の頃から
   発生している場合がほとんどだろう

   その力は年齢と共に薄れていく場合がほとんどである

   これから幸子が大きくなって行きこの特殊な力が
   薄れ忘れて行くかも知れない

   多感な時期に出会ったものはその頃の記憶だけで
   消えていく場合が多い

   気付いていない幸子はここで地蔵が出て来たことを
   不思議に思うのは当然で

   迷子にならない為の道案内と言った所だろう

幸子 あぁぁ!! お家だぁぁ 
   帰って来た 私寄り道してたのかなぁ!? まぁいいやぁ

   ネコぉぉ ただいまー

黒猫 にゃぁぁ

幸子 もうー おしゃべり出来るならしてよぉぉ
   ネコご飯だよぉぉ ゆっくり食べてねぇぇ

   ぁぁ 何か疲れて来た むにゃむにゃ

母  (幸子は無事に学校から帰ったのかな 
    心配だから急いで帰らないと 

    娘を心配するなんて当たり前だから 
    でも仕事中は考えないようにしてるけど

    終わり掛けになると娘を想うスィッチが入ってしまう

    給食が食べれたとか友達と上手くやってるとか
    先生の言う事聞いてるかなど

    心配は尽きないけどお母さんは自分の娘として
    当たり前の気持ちだと思う

    良く分らない事を言うのは子供の世界観なんだろうなぁ

    そこを上手く合わせれるのが大人なんだろうけど
    これがまた難しい

    いくら子供の目線にたっても分からない事だらけだよ

    それもこれも親心なんだろうねぇ)

   (幸子の靴がある ただいま
   ネコにご飯をあげてるね 

   幸子は食べてないだろうけど 
   あの子間食は一切しないからなぁ

   私が見習わないといけないな

   あーあ また布団も被らずぐっすりと寝てるよ

   ご飯の支度なんだけどおかずだけを買って来たから
   食べてもらおうかな

   お米を抜きにしたら全部食べてくれそう

   この子は炭水化物が駄目なのかも知れないねぇ

   幸子が起きてくるまでネコと向き合ってみようかしら

   この子は野良猫の時はシャーシャー言ってたけど

   家で飼ってから一切そう言う素振りを見せないわねぇ

   この子を拾って来てあげて良かったんだろうなぁ

   幸子に一番懐いてるというこの負けた感 
   ちょっと悔しいけどそこは大人の対応しないとね

   幸子もそうだけどネコの考えてる事なんて
   さっぱりちんぷんかんぷんだわ

   幸子に懐くって言うのはそう言う事なのだろうね

   娘とは言えお母さん負けた感でいっぱいだわ 

   子供と共に親って成長するもんなんだろうね

   お父さんの分も頑張らなきゃって思うときあるけど
   一人二役なんて器用な事は出来ないから
   諦めてるけどお父さんならこうするだろうなぁとか

   やっぱり考えてしまうけど私はお父さんにはなれないなぁ 
   当たり前かもだけど

   この子もそのうち親から離れていく時が来るのだろうけど
   それは成長だから応援はさせてもらうよ)

幸子 お母さん おかえり! 
   寝てたけどごめんね

母  おはよう幸子 
   あんたはほんとによく寝るねぇ 
   その睡眠分けて欲しいよ

   子供は寝るのもお仕事 それで良いのよ!

   お腹空いてる?

幸子 だって眠いんだもん うん! お腹空いた

母  じゃぁご飯にしようね

ナビ これが親と子の理想的な日常なのだろう

   子供は親の背中を見て成長するもの

   手本となるべきは親なのだろう

   多感な時期と言うのは一番接するのが難しい時

   子供の目線に立つのもそうだが
   接し方を考える事が親の立場として

   一番大事なことなのだろう

   

   幸子はこの日から不思議な能力が消えていった

   成長と共に忘れるべき力だったのだろう

   こう言う霊的な能力が大人になっても消えない場合があるが

   相当苦労する人生を歩むだろう 
   棘の道とでも言おうか

   幸子にとって忘れるべき能力だったのかも知れない

   不思議な体験を背負ったまま生き続けるのは至難の業

   幸子にとっての幸せが何かまでは分からない部分だが

   霊能力とは持たない方が賢明

   生きるか死ぬかを彷徨う時が来るから

   そんな幸子にさせたくないと言う運命なのだろう

   物語はここで完了する

                             終わり

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