キョウダイセブン

テキスト

「空き家」はこうして生まれる(4)

親の土地・家屋の相続でもめている。解体も売却もできない。ただ、解体には費用がかかるし、更地にすると固定資産税が6倍になると聞いた。これでは、何もできないではないか。行政は、空き家を生むのを奨励しているとしか思えない。 地元の不動産屋さんに査定してもらったら300万円から400万円の間の評価だった。解体費用は100万円ほど必要と言われた。固定資産税が6倍になったら年間30万円以上必要になる。つまり、7年以上もめたら解体して売却しても何も残らない。早急に決着させる必要がある。 姉はそういう計算ができる人間ではないので父が亡くなって17年間私が固定資産税を支払い続けたことを何とも思っていない。自分が死んだら問題が子供たちの代に降りかかることも考えていない。 ここがユタ州だったら確実に教会の人が知恵を貸してくれるだろう。しかし、日本は人に手を貸す人のランキングで世界最下位の国。教会もない。もはや、姉であっても弁護士を介して徹底的に戦うしか道がなさそうだ。 「人助けランキング、日本は世界最下位」英機関 注目すべきは、調査した3つの観点の中でも、「見知らぬ人、あるいは、助けを必要としている見知らぬ

「空き家」はこうして生まれる(4)

キョウダイセブン

テキスト

不思議の国、ジャパン(4) (パウロ・ボケ)

不思議の国、ジャパン(4) (パウロ・ボケ) 私は子供の頃にハムスターを飼っていました。ある時、友達がメスのハムスターを飼っていると聞いて私のオスのハムスターと仲良くなれると思い同じケースの中に入れてみたことがありました。 すると、アッと言う間に私のハムスターは友達の大きなメスに追いかけられて食い殺されてしまったのです。ショックでした。自分の無知を恥じました。死んでしまったハムスターを見て泣きました。なんと残酷なことをしてしまったのだろう。 あれ以来、私は 「生き物は同じ空間に放り込むと、強い者が弱い者を食い殺すものだ」 と悟りました。幸いなことに私の育ったローガン中学校では同じ空間に長時間閉じ込められることはありませんでした。高校も大学も同じシステムでした。 ところが、日本に来て驚きました。日本には「クラス」という独特のシステムがあり、早朝から日没まで同じ空間に同じメンバーが閉じ込められます。 「こんなことしたら・・・」 と、私は危惧しました。 尋ねてみたら、やっぱり毎年「イジメ」が起こり、毎年「自殺者」が出るそうです。不登校や引きこもりという病を発症する子も数万人になるとのこと。当

不思議の国、ジャパン(4) (パウロ・ボケ)