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イナベより愛をこめて(16)「みんなそうしている」

イナベより愛をこめて(16)「みんなそうしている」は最低 私は「制服の自由化」「部活の自由化」「校則の廃止」についてよく書く。「組」は抜けさせてもらったし、自治会活動はしていない。集団でしか動かない社会の在り方が性に合わない。そういう時は決まって 「みんなそうしているのに・・・」 と、文句を言われる。亡くなった母親にも説教をされた。父は何も言わなかった。 私が自分の好きなように生きているのは、アメリカの生活が自信を与えてくれたからだ。最終的にものごとを判断するよりどころは「聖書」だ。若い頃から不思議に思うのは、聖書が2000年にもわたって世界中で読まれ続けていること。シェイクスピアのような天才的な作家でさえ聖書ほど長く、かつ世界中で支持されているわけではない。 聖書に書かれていることは、時間を超えて、文化・伝統を超えて波及できる真理を含んでいるに違いないと思う。日本では葬式しかやらない仏教、怪しげな寄付を募る金権新興宗教が跋扈しているので「宗教」というと変な恰好をして変な儀式をして金を巻き上げるイカれた人たちというイメージが定着している。 しかし、世界最高水準と思われている物理学者のア

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イナベより愛をこめて(15)お金と健康とどちらが大切か。

イナベより愛をこめて(15)お金と健康とどちらが大切か。 校則も含めて「規則」というものはナゼ存在しているのだろうか? 空港ではナゼ手荷物の検査をしているのか。それは、何十万人に一人いるかもしれないハイジャック犯に備えるためだ。わずか、0.0000001%のテロリストのために99.999999%の人たちが迷惑を受けている。費用も手間暇も大変なムダになっている。 私は塾を始めた頃は「塾則」なんてものは存在しなかった。アメリカから帰国直後で、アメリカのような自由な雰囲気が好きだったからだ。ところが、しばらくすると日本ではそれが通用しないと分かった。 遅刻をする子がいるし、月謝を踏み倒す子もいるし、机に落書きをする子もいる。廊下を走り回る子もいれば、参考書や問題集を盗む子もいる。だから、「遅刻は駄目」「月謝は10日まで」「落書き禁止」「廊下を走るな」「参考書を教室外に持ち出し禁止」と、次々と「塾則」を作るハメに追い込まれた。 今は躾の悪い子は塾から追い出して、まともな子ばかりになったので塾則は必要なくなった。 良い子を犠牲にするような「塾則」を押し付ける自分が本当に嫌になってしまったのだ。私

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イナベより愛をこめて(14)「もの分かりの良い人」は嫌いだ!

イナベより愛をこめて(14)「もの分かりの良い人」は嫌いだ! 私は中学時代の教師の偽善が許せなかった。中学三年生の時に、どの高校を受験するか決めるため三者面談が行われた。しかし、教師は校内順位を教えると競争を煽ることになるので教えられないと言った。 私は四日市高校を受験する予定だったのだが、北勢中学校では毎年2人か3人しか合格しないことが分かっていた。だから、自分が学年で3番までに入っているのか知る必要があった。しかし、教師は教えるわけにはいかない。それが決まりだということだった。 三重県には「三進連」というテストがあったが、順位や偏差値を出すようなテストは競争を煽るというので学校では受験できなくなり、その後その会社は倒産した。ヒドイ話だ。高校に入ったら、順位を廊下に貼り出すのにね。 私も自分の評価を他人にしてもらいたくないから、相対評価や偏差値は好きになれない。しかし、それ以上に情報の隠蔽は嫌いだ。たぶん、私は教師からは扱いづらい生徒だったと思う。周囲の生徒たちはもの分かりの良い生徒たちだった。 私は今も、もの分かりの良い人間ではない。「組」は抜けさせてもらった。クリスチャンの私に香

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イナベより愛をこめて(13)「凡人は画一化された中に安らぎを見出す」

イナベより愛をこめて(13)「凡人は画一化された中に安らぎを見出す」 フレデリック・タイレンは言った。 「凡人は画一化された中に安らぎを見出す」 自分が中学生・高校生の頃にどういう生活を送っていたか思い出してほしい。全員、同じ服装、同じ靴、同じ鞄、同じ髪型、同じ参考書と問題集、同じテスト、同じ宿題・・・・。 私はアメリカの中学校で教えていたからよく分かる。これは、異常な状態です。アメリカの中学生は私服だし、好きな鞄が使えるし、髪型はカールやバーマ、化粧も自由。宿題はあっても、午後二時半には学校は消灯されてあとは自由。部活が強制の日本とは異なります。 こうして、究極の画一化された大人の社会ができあがり世界でも稀な同調圧力が強い社会になり果てています。ここで考えてもらいたい。アマゾンやアップルを創業した人たちは凡人だったでしょうか?調べれば分かりますが、少し変わった子供時代を送っています。それを許容する柔軟性をアメリカ社会は持っています。 日本でも、歴史に残る織田信長などは子供の頃は「尾張の大うつけ」と呼ばれていました。戦国時代だから、何でもありでした。そういう自由な雰囲気が社会の変革・進

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イナベより愛をこめて(12)「誰かのせい」で身の破滅

イナベより愛をこめて(12)「誰かのせい」で身の破滅 長年受験指導をしてきて受験で落ちる子に共通点があることに気づいた。それは、いつも責任転嫁をする相手をさがしていることだ。 「成績が上がらないのは先生の授業がヘタだから」 「試験に落ちたのはあの塾が悪いから」 「この参考書が分かりにくいのが駄目だった」 私が聞いた最もヒドイ言葉は 「親の遺伝子が悪いから私は頭が悪くなったんだ」 でした。貧乏だったから。悪い友達に誘われて。自分の部屋がなかった。 こういう子は、受験だけではなくて就職・結婚で失敗しても同じように責める相手をさがして人生を終わっていくのでしょうね。哀れです。 誰かを憎み、批判する人生は何も有益なものを生まない。やはり、イエス様の言われたように 「汝の隣人を愛せよ」 が、楽しい日々を送る秘訣でしょうね。 具体的には 1,できるだけ不愉快な思いをしような人を避ける 2,運悪く不愉快な思いをしてしまったら忘れる努力をする の2点が大切。 私の場合、収入が少しくらい落ちても躾の悪い子を避ける。具体的には厳しめの「塾測」を作って躾の悪い子に避けられる塾にしている。 それでも、モンスタ

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イナベより愛をこめて(11)今まではこれでうまくいった

第二章 イナベより愛をこめて(11)今までこれでうまくいった 人は年月とともに成長していく。だから、誰にとっても過去の自分はバカで失敗だらけに思える。そうして、 「あの時に、あんなことをしなければ・・」 と、つぶやく人も多い。 私は大学時代に恋愛をしたのだが、出会った女性には3年間つきあっていた男性がいた。それでも、私と急速に仲良くなっていく自分が許せずに私に辛く当たって別れようとしたようだ。結局、私と付き合うことになった頃に私は彼女のしたことが許せなくなっていた。 20年後に再会した彼女は旦那様が不治の病だった。そして、私に言った。 「あの時に、あんなことをしなければ・・」 このような言葉は、自分を犠牲者にしてしまう。この世には、自分がコントロールできないことが溢れている。過去の自分のしたことも、その一つだ。変えられないことを愚痴るほど時間とエネルギーの浪費はない。 私は受験指導が仕事だから、生徒を変えようと努力してきた。そして、悟るのに30年かかったが真理を悟った。 他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる。(エリック・バーン) これを教育の放棄の言葉だと受け取る人もいる

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イナベより愛をこめて(10)ありのまま

イナベより愛をこめて(10)ありのまま 喫茶店でモーニングを楽しんでいるとき、隣に客が座り大声で話し始めたら誰でも自分の大切な時間が台無しになって怒りの感情が湧く。しかし、それでは自分が大声の客の犠牲者になってしまう。 自分の貴重なモーニングタイムの時間に誰が隣に座るかは、完全に偶然の出来事。つまり、自分でコントロールできない事態だ。自分でコントロールできないことは、ありのまま受け入れるのがいい。 私たちはコロナが世界中に蔓延することを予測できなかったし、ウクライナで戦争が勃発することも予測できなかった。これからも、予測できない「まさか!」の出来事の連続だろう。私たちは、コロナをコントロールできないし、プーチンが何を考えているのかも知ることができない。 私たちは自分の持ち分の領域で、時間的、身体的にできる最善のことを行うことしかできない。それでいいのだと思う。美容院の方は素敵な髪型を考え、宅配の方は荷物をお客様に届けることに全力を尽くす。 私は塾講師だから、頑張って教える。少子化や不況に悩まされても、知恵を絞って朝から寝るまで頑張る。それ以外にできることがないのだから、それでいいのだ。

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イナベより愛をこめて(9)

イナベより愛をこめて(9) 不当な圧力には断じて「ノー」と言え 日本の文化の特徴として「和を以て貴しとなす」というのがある。現代の言葉で言うと、同調圧力がきわめて強いということ。制服に反対でも、ブラック校則に反対でも、ブラック部活に反対でも、「ノー」というと目立つので黙ってしまう。 私はクリスチャンなので仏式の葬式はしなかった。神社で行う寄付もしない。「組」も抜けた。その時々に、周囲から同調圧力があった。陰口も多い。しかし、私にとって組長とか自治会長という肩書は意味がない。きちんと自分の思いを伝えれば、「あの人はそういう人だ」と周囲の人も諦める。 日本も21世紀になり、中国や韓国に経済的に追いつかれ追い抜かれて自分の国に何かしらの欠陥があることに気が付き始めている。制服も自由化が進み、ブラック校則やブラック部活を廃止、自由化する波は止めようがないほどの流れになってきた。 昭和の時代に生きていた教師が引退する頃には、制服は消え、校則は大半が廃止され、部活は好きな人だけがやるという当たり前な姿に変化していることだろう。 憲法も改正され、軍事侵攻しようとする隣国に“遺憾砲”ではなく「ノー」と

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イナベより愛をこめて(7)

イナベより愛をこめて(7) 言うことを聞かない子ほど可愛い ある生徒が登校拒否になった。学校の授業が役に立たない。部活動に参加したくない。自分で勝手にやらせてもらう。高卒認定試験があったはずだ。もっともな理由だけれど、学校側は何とか出席させようと躍起になった。しかし、彼女はその後、登校することなく現役で日本で最難関の大学に合格してしまった。 学校側は自分たちの指導、授業を否定されたまま合格させてしまい面目は丸つぶれだ。彼女の存在は学校では抹殺された。通常、最難関校に合格した生徒のことを教師は後輩たちに話すのだけれど、彼女はいなかったことになっている。 しかし、彼女は後輩たちのヒロインになった。 教師も、友人も、家族さえ彼女の行為を批判し、宥め、周囲に同調するように勧めた。しかし、彼女は自分の信念を守り、その思いを静かに周囲に語り、ひたすら合格をめざした。すると、友人たちは口には出せないけれど陰ながら彼女を応援していた。家族も、手に負えないと嘆きながら心の中ではこの反逆児を尊敬と畏敬の念で見るようになっていった。 他人が自分をどう思うかは、究極的にはどうでもいいことなのだ。自分のやりたい

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イナベより愛をこめて(6)

イナベより愛をこめて(6) 昨日と同じ今日ではない 私が塾を始めたのは30年以上前のこと。当時はバブルの頃だったし、田舎ではアメリカ帰りの塾講師なんて珍しかったのでしょう。で、初年度から30名ほどの中学生の子が来てくれました。 3年目には100名を突破したので、実家の近くに200坪ほどの土地を購入して塾と自宅を新築しました。 あれから30年以上時間が過ぎて、日本は「失われた20年」と呼ばれる不況の真っただ中。私の塾生は中学生主体の塾から、高校生主体の塾に変貌した。私は英語講師から、授業の8割が数学という数学講師い変わった。 いつから変貌したのかというと、バブルが崩壊した頃から徐々に変化してきた。突然、変われるはずはない。準備が必要だから。 もし、私が「うちは中学生主体の塾なのだ」とコチコチ頭だったら倒産して夜逃げになっていたことだろう。もし、私が「私は英語講師なのだ」と頑なだったら今頃は首をくくっていたかもしれない。 通信生を考えた時も、友達は「Z会などの大手があるから個人塾ができるわけがない」と言っていた。でも、50代で高校生に混じって京都大学を7回受けて高得点を取れる英語を研究して

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