白波大我

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平凡リーマン、転生したら最強でした。〜人類史上初の神級魔法使い《ゴッドマジシャン》として敬われてます〜

アルフェ先生との特訓が始まり7年の月日が流れた。今日は彼女との特訓最終日。卒業試験の日だ。 「試験かー。学生の頃も試験嫌いだったんだよな」 なんてことを呟き試験会場である、俺だけの魔法練習場に訪れた。 「サンくん。試験内容は、使える|全《・》|属《・》|性《・》の上級魔法だよ!気合入れてね!」 「お手柔らかにー」 と言い詠唱を始めた。しかし、俺は大きな勘違いをしていた事には気づかなかった。時すでに遅し。 「この世の五属性の精霊よ。我は我の魔力と引き換えに大地を引き裂く力を所望する。|全属性複合放射《オール・ブラスト》」 俺は、勘違いに気づかないまま全属性を複合して撃ったのだ。すると1キロ先にある的に当たりはした。 だが、10キロくらい先にある山まで貫いたのだ。それを見ていたアルフェ先生はこの世の物では無いものを見てしまった様な顔をして、こう聞いてきた。 「えっ!?サンくん今何したの」 「はい!全属性を複合した魔法を使いました」 「そ、そんな事出来たの?」 「はい。つい先日、火と風の複合魔法に成功した為今回も同じ要領でやってみたら出来ましたけど……」 「……嘘。私でも三属性複合までが限界

平凡リーマン、転生したら最強でした。〜人類史上初の神級魔法使い《ゴッドマジシャン》として敬われてます〜

新居 工

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突然俺は、転生した。

キーンコーンカーンコーン… 終業のチャイムが教室内に響き渡る。 そう俺は高校生だ。 「凑、帰ろうぜ。」 そう声をかけてきたのは俺の数少ない友達の真吾だ。 「悪い、真吾。今日は予定がある。」 「そうか、なら明日だな。じゃあな。」 「おう。」 軽く手を挙げ応える。 ——その明日というのは永遠と来ないのだが…… 真吾と別れた帰り道のこと。俺は今日出る予定の新刊を手に入れるために本屋へ行く。 俺は予定通り本を買い、帰る途中、信じられないくらいの雨が降って来た。 「今日は晴れじゃなかったのかよ。天気予報も当たらないものだな。仕方ない走るか。」 目の前のブロック塀の曲がり角を曲がろうとした………… 「んっ。」 どこだここ。白っぽいような、黒っぽいような、はたまた色がないような空間に気づいたらいた。そしてテンプレ通り、お爺さんが、目の前で土下座をしていた。 「大変申し訳ない。」 「どうされたんですか。お名前は…」 「まず、儂の名前はアルエノールじゃ。一応地球とは別の次元の神をしておる。そこでの力が暴走してしまってのう。地球に大雨を降らせてしまったんじゃ。」 「たしかに、いきなり大雨が降ってきたことに

須賀川めねす

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終末歌姫の黙示録

しゅうまつうたひめの、アポカリプスと読みます。 バーチャルアイドル「カノン」こと橘奏乃子(たちばな かのこ)は、持ち前の要領の良さやピアノの演奏動画などが評価され、群雄割拠のバーチャルアイドル界でもトップクラスの人気を博していた。 だが彼女は、ファンの暴走、現実とバーチャルとのギャップやジレンマ、金が絡む人間の汚さに絶望、疲弊し、自殺という手段で11年という短い人生に幕を閉じる。 死後、そんな彼女を待ち受けていたのは、ウェーブのかかったピンク髪をツーサイドアップでまとめた、派手な雑誌モデルのような女性の姿をした、死神…れっきとした、死神の一人であった。 「かのこちゃんが生きてきた世界と別の異世界に転生して、そこで悪魔としてメッチャ暴れて、人間どもをコテンパンにしてさぁ…どう?楽しそうじゃない?」 その死神か発した一言は正気の人間であれば頷きがたいものであったが、生前に起きたある事件から人間に絶望した奏乃子は、うさんくさいピンク髪の死神「ミケ」との契約の持ちかけに二つ返事でOKしてしまう。 ミケに様々な機能を備えたキーボードとともに与えられた、他人の精神を自在に操るスキル「調律」により、悪魔として転生した「カノン・ベネデッティ」の行動は、世界中に"魔"の不協和音を広げていく… かに見えたが、人間を滅ぼすべく転生したカノンは、憎んでいたはずの人間に懐柔されていた!?