キョウダイセブン

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奇人・変人大会

=ある投稿記事= 隣のおじさんは校長を務めていたことが自慢。しかし、町で会っても挨拶を返さない、障害児もに失礼なことを言う子ども嫌い。教育の現場は性格や人柄がもっと重視されても良いと思います。 私は教育学部出身だから、同級生の多数が教員をやっている。自分は予備校や塾で働いているから、塾講師に多数会ってきた。その多くは、平均的な社会人と比較すると“変人”ばかりで常識に欠けます。 でも、それは当然なんですよ。常識というのは社会生活の中で育つもの。教員の大多数は、大学を卒業してそのまま「先生」になる。学校以外の世界を知らないわけですよ。だから、平均的な社会人なら身に着けられる常識を身に着ける機会がありません。 学校では頭が良いと言われ続けて、卒業したらすぐ「先生」ですからね。予備校講師や塾講師も似たようなものです。私も世間では“変人”と思っている人が多いと思います。中年になってから京都大学を7回受けて実験するような人ですからね。 アメリカでは「先生」なんて呼ばれませんでした。私は「ミスタータカギ」と呼ばれていました。つまり、個人名なんですよ。日本も「佐藤さん」「田中さん」でいいんです。なまじ

奇人・変人大会

因幡の白兎

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今日は友でも明日には敵

俺は幼少期に児童養護施設にいた。 表の顔は障がいの子供を世話をする施設だが、裏では多額の金で親から子供を買い取り、核兵器に変わる抑止力となる生物兵器……ウイルスの開発をしていた実験場。いわば、そこに入居した子供たちは、親から棄てられたあげく、新兵器となるウイルス開発の人体実験用のモルモットだったというわけだ。 はぁぁ……。 俺がまだ施設にいたとき、毎日友達が殺され……地面に埋められた。 衣食住は保証されているが、明日は自分が死ぬかもしれないと怯えて過ごす毎日。しかし、そんな恐怖も先に殺される友達を見ている内に、俺も早く死んで、死後の世界でもう1度友達と遊びたいと思い始めた。 俺も開発段階のウイルスが投与され、何て表現すればいいのか分からない苦痛に全身を支配されたが、これで俺も友達の所に逝けると思うと嬉しかったが……俺は先に殺された友達のように死ねなかった。 ウイルスを投与され意識を失い……目覚めた日の事は忘れもしない。 ウイルスの影響か背丈が成長した自分の姿。殺されて埋められたはずの友達に襲われ、涙ながらに……殺してと頼まれたこと……掴んだ頭から伝わってきた首の骨が折れる感触……ぜんぶ……憶えている。 化物を殺す度に……最期に振り絞る言葉には……毎回胸が引き裂かれそうになる。 開発段階でも人を苦しめ、ウイルス開発を成功させたのにも関わらず、無関係の人々を苦しめ続ける、あいつ等だけは絶対に俺の手で殺す。 それまでは、何があっても……どんな状況で、どんなに辛くても……俺は死ぬわけにはいかない。