日本でキリスト教が広がらないワケ


キョウダイセブン2021/10/21 01:44
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日本でキリスト教が広がらないワケ

 私は塾を始めた時、税金については何も分からないので市役所の納税説明会に出向いた。そこには税務署の人が親切そうに説明しているようだった。私は素人なりに帳簿をつけていたので、ありのまま見せた。アメリカから帰国して1年目だったのでローガンで身に着けた正直さがあった。



 すると、税務署の方は所得税が40万円だと言った。それに、高額になるので来年の分の予定納税の知らせが届くとも言った。初年度なのに、そんなお金があるわけがない。そこで、友人に相談したら

「お前はバカか」

 と、言われた。そこで、アドバイスに従って税理士に相談した。すると、翌年の納税額は初年度の半分以下になった。興奮して友人に話したら

「当たり前だろう。税理士の費用より多く節税できなかったら税理士という職業があるわけない」

 と、呆れた顔をしていた。

 私は、その頃は小さな娘が三人いたし、私たちの住んでいる土地・建物のための銀行融資の担保に両親の土地・建物が入っていた。私が塾経営に失敗したら娘たちが路頭に迷い、両親の土地・建物は銀行のものになってしまう。

 「大人になれ」

 とは小さい頃から聞かされてきた言葉だ。「清濁併せ吞む」のが大人だと教えられてきた。友人の話によると、塾経営者の100%が正直に申告などしていないそうだ。トランプ大統領が税金を一銭も払っていないとか、イギリスのもと首相のブレアさんが納税回避地に財産を移しているとか真偽の確かでないニュースが流れている。

「税金をごまかさないと生き残れない」

 と言うのだ。



「お前のライバル塾は税金をごまかしたお金で設備を改善して宣伝広告している」

「悪徳業者が勝利し、生徒たちが食い物になるのがお前の望みか?」

 と言われた。確かに、ライバル塾が近所を戸別訪問して

「タカギ塾はもうすぐ潰れるのでうちに移りなさい」

 と言って回っているという情報がある母親から電話で聞かされた。大規模塾が近所にできてから塾の設備が破壊される事件が数回起こった。



 私は日曜日ごとに教会に通っていた。でも、教会で「隣人を愛している」という言葉を聞くと偽善者の言葉のように聞こえ始めた。こんな悪人に囲まれて生活しているのに、どうしてそんな人たちを愛せようか。

 私は大学時代にユタ州のプロボに夏休みの旅行に行かせてもらった。そこを訪れた日本人グループの人たちは口々に言ったものだ。

「ここに住む人たちは本当にありえないほど良い人たち。でも、日本に来たらすぐ騙されるぞ」

 まるで、子供のような純粋さを感じたのだ。



 7年後に私はユタ州のローガン中学校で教師研修を受けていた。大学時代に知ったユタ州のことをもっと知りたくなったからだ。プロボのMTC(宣教師訓練センター)を訪れ、帰還宣教師といろいろ話した。彼らは日本の状況をよく知っているので、ユタ州とのギャップをどう考えているのか知りたかったからだ。

 すると、ある宣教師が言った。

「あのね、善行は貯金のようなものなんだ。死んだ後で神様に出会った時にいっぱい貯金があると褒めてもらえるじゃないか」

 と言う。とても印象に残る言葉だったので記憶に刻まれた。確かに、ローガンで出会った同僚の教師の人たち、ホスト・ファミリーのブレアーさんやバンフリートさんは金銭的な報酬など期待せずに私に接してくれた。

 私の父は中国で戦争をしていたと言っていた。ブレアーさんもバンフリートさんも戦中派のはずだ。つまり、私は彼らが若い頃に戦っていた敵国の息子の世代にあたる。そんな人間を分け隔てなく受け入れてくれたわけだ。

 私は帰国後に、アメリカで身に着けた英語を使って塾を開いて英語を教えている。クリスチャンとして、タバコを吸わず、酒を飲まず、ギャンブルをせず、女遊びはしない。でも、人を愛することは出来なくなっている。イエス様は

「彼らをお許しください。何をしているのか分からないのです」

 と言われた。でも、私はイエス様のようにはなれそうもない。

 日本はバブルが崩壊してから、ずっと不況から抜け出せない。中国が経済的にも軍事的にも台頭してきたが、世界のリーダーになれそうもない。なぜなら、アジアの国にはキリスト教の精神が欠けていて文化や価値観に普遍性がない。


 アジア人としては残念だが、なぜ白人の世界で市民革命が起こり、なぜ白人の国で科学技術が勃興し、なぜ今も白人の国が世界のリーダーのままなのか、真剣に考えた方がいい。日本は明治維新で表面的な制度や技術は学んだもののクリスチャンはいつまで経っても1%以下のままだ。

 中国にいたっては「共産主義」を掲げて、クリスチャンを弾圧する。

 日本はお金がすべての国。お金さえあれば何でも出来ると信じている。「自己責任」とばかり言って困っている人に手を貸すクリスチャン的な愛は見られない。見られないどころか、馬鹿にしている。こんな国や人間を信用する国があるわけがない。尊敬されるわけがない。


 私はアメリカが落とした原爆を許せない。ベトナム戦争は間違っていたと思う。アメリカが全て正しいなんて思わない。しかし、聖書に書かれている内容については

「なぜ2000年以上もベストセラーであるのか」

 日本人は真剣に考えた方がいいと思っている。

 日本の政治家は都合の悪い書類はシュレッダー行きだし、情報開示といってもほとんど黒塗りで開示などしていない。皇室に関する報道は忖度だらけで議論はできないし、情報の透明性などゼロ状態。どの業界にも“ドン”がいて研究開発の自由度などありはしない。

 こんな国では衰退していくのは当然だと思う。どうしたらいいのだろう?

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