雪月華


愛梨2021/06/05 13:32
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満月の冬の夜

雪月華

雪月華

満月の夜

空には眩しく輝く月

小さく瞬く星達

こんな日に雪なんて降るはずなんてないのに

ゆっくりと降り続けている

月の光に照らされ

雪はまるで砕いた硝子のように

キラキラと輝きながら

地に積もっていく


ゆっくりと降り続けている雪は

地を白銀の世界に変え

私に降り積もり

やがて全てを覆い尽くす

私の姿さえも


私の傍にやっと来てくれたあなた

あなたの手はやっぱり暖かくて

あなたの顔は優しい笑顔で溢れていて

冷たくなっていく私の身体も心も暖かく満たされていく


初めて触れたあなたのほほ

あなたの頬を濡らすのは

雪?

それとも泪?

あなたの頬を伝う雫はまるで宝石

それを拭い

あなたの愛を知って

手に入れることが出来た


もう充分

哀しそうな顔をしないで

あなたの顔

あなたの手

あなたの心

見て触れて感じることが出来た


私はこのまま雪に埋もれて

華になっていく

あなたのおかげで純白の華になれる

「ウェディングドレス」

宝石のような雫は

「エンゲージリング」

夢見たことが叶う

長い長い間願っていたことが


私は消えてしまうけど

満月の冬の夜には華を咲かせるから

私に逢いに来てね

ずっと…

ずっと待ってるから

愛しいあなた…

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