四人の雨

第4話 - 雨の間

水無月咲夜2021/04/03 04:46
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若葉が死んでから、3年経った今も、僕の心は、凍ったまま大学生となった。

あの日から、僕は、何をやっても何も感じなかった。

美しかった世界も今となっては、ただのモノクロ写真だった

僕からは、感情も消えたのだろう

「あーまーおーとーくんっ」

誰かが、後ろから抱きついてきた

振り返ると、同じゼミの星川 琴葉がいた

「今日も濡れて帰るの?」

「あぁ」

僕は、相変わらず雨の日には、濡れて帰っていた

自分でもなぜこんな事をしているのかと思う

「じゃあ、風邪ひかないようにね」

そう言って、星川はゼミ棟のある方向に走っていった

僕も帰ろう

足を踏み出し、歩きはじめた

「クシュン」

帰ってきてから、寒気がして、頭がボォっとしている

風邪を引いたのだろうか、とにかく今日は、早く寝よう

布団に入った僕は、すぐに眠ってしまっ

周りが明るい、もう朝なのか?

「ようこそ、雨の間へ!」

......................は?

「俺のことは、三雨(みう)とでも呼んでくれ」

声のする方向を見ると、仮面をつけた男子がいた

雰囲気などが、若葉に似ていると思った

「「月夜!?」」

紅葉と若葉がいた

「久しぶり~、元気にしてた?」

「まぁな」

二人は、あの時よりも女子っぽくなっていた

「ハイハイ、感動の再開は、そこまでにして。三人には、今からどの時間に行くか決めてもらうよ」

三人で?どの時間?三雨が言っていることの意味がよく分からなくて、紅葉達の方を見るが、二人もわからないらしい

「まだ、わからないの?君たちが、浴びた雨は、3つの雨だ」

3つの雨?なんで、今更降るんだ?

もっと早く降れば、若葉は...................死ななかったのに

「で、どの時間に行く?」