第1話 - プロローグor第一章
コンコン、「おじいちゃん、来たよ」
・・・・・・「あぁ、入って良いぞ」
「じゃあ、遠慮なく」
私は部屋に入り座る。
「で、用件は?」
「相変わらず話が短いのぉ、それはさておき、本題といこうか」
その瞬間空気が変わったような気がした。
そして、祖父から話されたのは衝撃の内容だったのだ。
第一章
私、暁 弥衣!小学5年生。好きなことは読書。あっ!でも、陰キャという訳ではない。私の場合、女の子のグループには入らずぼっちにもならず世渡りするのだ。ってな訳で、5年生の一年間を充実した毎日を過ごしていたのだった。
ある日のこと、私は隣に住む祖父に呼ばれ祖父の家に来ていた。コンコン、「おじいちゃん、来たよ」
・・・・・・「あぁ、入って良いぞ」
「じゃあ、遠慮なく」
私は部屋に入り座る。そして、祖父が話し始めた。
「この世界、『アウローラ』には魔法が存在する。そして、魔法を悪用し、人々を苦しめる存在を悪魔と言う。悪魔を倒す存在、それが正義だ。分かったか?」
『アウローラ』には魔法が存在して悪魔もいてそれを倒す正義もいる。うんうん……って冗談じゃないよ!?!?!?
「お、おじいちゃん、嘘つくのは大概にしてよね」
「嘘ではない」
淡々と告げるおじいちゃん。
嘘・・・まさか本当に?でも、おじいちゃんが嘘を付く必要もないし、一度確認したし、本当に!?えっ……
「分かったか。そして、暁家には正義の仕事をする役割がある。わし達も若い頃は悪魔をたくさん倒したものじゃ。」
「だが、わしも年をとったからのぉ。だから、孫であるお前を正義として人々を守ってもらおうと思ったんじゃ。」
「弥衣、頼めるか?」
おじいちゃんは、頭を下げてくる。おじいちゃん...
「おじいちゃん、本当に私でいいの?もし、良いのなら正義の役割をやる。」
「本当か?絶対に、弥衣じゃないとだめなんじゃ。急だったが引き受けてくれて助かる。」
これが、おじいちゃんとの最後の会話だった・・・