第9話 - 1章 〝蜜姫〟
1・ここはどこですか?
リグエル「...それは、僕が貴女をこちら側に喚んだからです。」
リグエルさんは、言いにくそうにそう言った。そして言った後も、とても申し訳なさそうにしている。
リグエル「こちらの都合で突然喚んで申し訳ありません。僕のことは、リグエルと呼んで下さい。貴女と僕は、ほぼ同等の立場ですから。」
光輝「私とリグエルさんが、同じくらいの立場...?どうゆう事ですか?私は一般人だし、普通の人間ですよ?もしかして、招喚された”お客さん″のような立場だからですか?」
リグエル「それもありますが...光輝さんは王家に嫁ぐ方ですから。」
光輝「....王家に嫁ぐ、とは?私はリグエルさんの奥さん候補ですか?」
リグエル「いいえ。僕ではありません。
光輝「え...じゃあ、私は誰の奥さんとして招喚されたんですか。」
リグエル「3名いる、獣人の王達の妃となっていただく為、喚びました。」
光輝「獣人...この世界には、獣人が実在してるんですか?」
リグエル「はい。人間と人間以外の種族が共存しています。」