
学校に見捨てられた“落ちこぼれ”と、学校の授業が役立たないと知った“浮きこぼれ”の方はどうすべきか?(1)
「陵成中学校の生徒は、3人に1人が四高か桑高に合格できる」
「大安中学校の生徒は、10人に1人が四高か桑高に合格できる」
1クラス30人のクラスを想像してほしい。陵成中学校で教えることになったら、各クラスに10人は四高、桑高に合格できる生徒がいる。しかし、大安中学校で教えることになったら、各クラスに3人しかいない。
これでは、板書して説明する問題のレベルも、授業進度もまるで変わってしまう。変えないと、生徒たちから苦情が来てしまう。陵成中学校で余りに授業進度が遅いと保護者からも苦情が来そうだ。
選抜試験を行わない公立中学校どうしなのに、どうしてこんなに大きな合格率の差がつくのだろう。
陵成中学校と光陵中学校は「桑名市」にあり、3位以下の中学校は「いなべ」にあることが関係しているとしか思えない。都市部は人も多く、競争が激しい。だから、生徒も保護者も、大学入試や社会の厳しさも身に染みて知っている。
指導していれば分かるのだが田舎の子たちは
「なんとかなるさぁ」
とか
「クラスの団結が一番!」
などと言う子が多い。本当は勉強をすることから逃げているだけなのだが、周囲の雰囲気がそれを許してしまう。そして、いざ就職という時になって現実の厳しさに直面する。手遅れ。
だから、私のいる受験産業でも田舎は無視される。都市部で難関合格者の数をかせがないと死活問題なのだ。田舎の怠けた生徒を相手にしていたら、経営効率が悪すぎる。
何も受験産業だけではなくて、田舎には良い医師、良い弁護士などが少ない。都市部の方が需要が多いからだ。田舎では儲からない。
「四日市高校の生徒なら、上位50番くらいまで旧帝に合格できる」
「桑名高校の生徒なら、上位15番くらいまで旧帝に合格できる」
四日市高校や桑名高校に合格しても、旧帝レベルに合格できるのは上位の1割程度だ。旧帝レベルに合格できても、大企業や官僚になれるのはさらに少ない。別に大企業に入るのが人生の目標ではないが、だからといって一生アルバイトも困るだろう。
学歴で生きるばかりが人生ではないが、音楽なら各種コンクール、運動なら甲子園やオリンピック。作家なら直木賞や芥川賞。歌手なら紅白歌合戦やらレコード大賞。町の定食屋さんでも、同じ町内の定食屋さんと競争することになる。
「なんとかなるさぁ」
では、生きていけない。助け合いや絆などの入る余地もない。生きるか死ぬかの問題なのだ。まともに生きていけない場合、身体を売ったり、犯罪に手を染めたり、ホームレスになったりするしかなくなる。
勉強だけではなくて、音楽でも、運動でも、作家でも、歌手でも、定食屋さんでも、共通しているのは「猛練習をしないと成功できない」こと。規則正しい生活をして、毎日コツコツと努力を重ねること。
怠けている子たちとは距離を置き、近づかないこと。頑張る子たちと競争して、切磋琢磨できる環境に身を置くこと。ダメな子ほど
「だれとも差別なく付き合うべきだ!」
と叫ぶ。だったら、ヤクザや暴力団と一生つきあっていけばいいのだ。私は関係がない。
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