
「小学生までの子」
酒井 政人 スポーツライター
恵まれた体格と才能を生かし、「日本一」を目指してスポーツに励む小中学生は多い。だが、親やコーチによる行き過ぎた勝利至上主義によってつぶれてしまう悲劇も起きている。スポーツライターの酒井政人さんは「例えば陸上では、全国中学駅伝(全6区間)で優勝したチームの選手計118人を調べると、その後大学で箱根駅伝に到達したのは8人のみ。五輪や世界選手権の代表になった選手もいない」という――。
受験業界にも同じことが言える。よく「東大までの子」と「東大からの子」と言われる。小さい頃から無理して勉強して東大までたどり着いても、そこがピークの子たちは東大で本物の才能のある人たちに出会う。
塾や予備校などに行くこともなく、クラブ活動も趣味もデートも楽しみながら楽々と東大や京大に合格してくる子たち。一浪や二浪してかろうじて東大に合格した子たちは、楽々と第二外国語をマスターし学生時代に起業したり司法試験に合格していく子を前に呆然とする。
これは、私も経験したことだ。中学生のときは“そこそこ”の秀才だったけれど、高校に行ったらアスリートなのに帰国子女より英語ができて、理系なのに古文も世界史も国語も全科目学年一番という子がいた。全国で5本の指に入る順位で、東大など楽勝で合格してその後のことを考えていた。
世に「お受験」というものがあるらしい。しかし、小学校で学年トップという意味が分からない。私が指導させてもらった中でも「二十歳過ぎればただの人」はたくさんいた。小さい頃に“神童”扱いされたことが、かえって惨めな人生を引き寄せている感じでした。
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